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巨大化する現代アートビジネス
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 紀伊國屋書店出版部 |
| 発売年月日 | 2015/07/01 |
| JAN | 9784314011303 |
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巨大化する現代アートビジネス
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商品レビュー
3.5
10件のお客様レビュー
アーティストはビジネスとは無縁かと思っていたけど、その世界は複雑かつ不透明なビジネスの場である。文化と市場、公と私などアート(本書)を通じて、様々な対比について考えさせられた一冊。
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アートとは何か。 アートに関わる様々なプレイヤーが、独自の答えを追求している。 現代アートがどこへ向かうのか、目が離せないし、願わくば渦中に身を置きたい。
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現代アートの世界では、なぜ巨額の金が動くのか。アートを売る画商・ギャラリスト・競売会社らと、アートを買うコレクター・投機家の両サイドから、巨大化すると同時に閉鎖的で秘密主義でもある現代アートビジネスの世界を覗く。 こういうの読みたかった!最初からガンガン具体的な金の話がでてき...
現代アートの世界では、なぜ巨額の金が動くのか。アートを売る画商・ギャラリスト・競売会社らと、アートを買うコレクター・投機家の両サイドから、巨大化すると同時に閉鎖的で秘密主義でもある現代アートビジネスの世界を覗く。 こういうの読みたかった!最初からガンガン具体的な金の話がでてきて、広告王、ロシアの投資家、カタール王室、イヴ・サンローランなど、登場する人たちがいちいち景気いい。 原書がでたのは2008年のリーマンショックの余波が残る2010年。当初はこの未曾有の金融危機によって現代アートバブルも弾けるものと思われていたが、アートの価値が下落することはなく、むしろ安定した投資先としてますます需要が高まっているという。ただ、もちろんこの世界でも中国が急速に台頭してきている。 プライマリー・マーケット(アーティストの作品を最初に売買する市場)を回しているのは、画商・ギャラリスト・コレクター・投機家といった人たちで、資金力のあるメガ・コレクターとなると公共美術館などでは到底歯が立たない。 そうしたコレクターたちに作品を売り込むのが画商やギャラリスト。彼らは才能あるアーティストを発見し、プロモートする役割も担っている。だが一方で、ギャラリストに手数料を取られないよう直接オークション会社とやりとりするハーストのようなアーティストがでてきたり、実際に詐欺を働いたギャラリストもいたという。投機家はアートの現物をギャラリストに預けておくことがあるため、本当は自分のものではない作品を売り込んだり、別の作品を補償金がわりに渡したりなどして、システムの不透明性に漬け込むギャラリストが現れたのだ。 不透明という意味ではオークションも変わりがない。本書にはイヴ・サンローランの没後、パートナーのベルジェが二人のコレクションを競売にかけた際のレポートが載っているのだが、これがまた演出過多で煌びやか。お祭り騒ぎの空気と「サンローランの所有物だった」という付加価値で、どんどん金額が釣り上がっていく。だが、それが「本当に」売れたのか(空売り疑惑)、「誰に」売れたのかは闇のなか。落札額はその後も参考価格になるため、同じアーティストの作品を持つ人間にとっては金額が膨れ上がるだけ好都合なのである。 元メトロポリタン美術館館長の「今アートは美術史よりマーケティングに詳しい人間のためのものになっている」という言葉が印象に残る。そもそも競売やアートフェアなどのシステムが、グローバル資本主義に拠っているという大きな問題を現代アートは抱えている。著者たちが出身国フランスの現代アートビジネスへの出遅れを語る際に、「現代アートの中心地であるイギリスとアメリカはアングロサクソン・プロテスタントの国であり、資本主義が肯定される土壌がある」としていたのが面白かったし、ひとつの真実なのだろう。アートを神格化し、ビジネスの話をタブー視するほうがナンセンスなのだと痛感させられる一冊だった。
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