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北朝鮮の核心 そのロジックと国際社会の課題
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北朝鮮の核心 そのロジックと国際社会の課題

アンドレイ・ランコフ(著者), 山岡由美(訳者), 李鍾元

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北朝鮮の核心 そのロジックと国際社会の課題

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 みすず書房
発売年月日 2015/06/01
JAN 9784622078951

北朝鮮の核心

¥5,060

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2024/09/23
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戦後の占領初期に、金正日はソ連軍によって権力の座に据えられた。50年代の粛清によって指導部はほぼ完全に入れ替わり、党と政府の機構はほとんどが満州でパルチザンとして闘った者たちに独占された。 70年代に経済は停滞。筆者はその理由を2つ挙げる。1つは軍事費が異常に多かったこと。もう一つは分業の否定にある。09〜10年に政府は市場化を押し戻す政策をとって失敗。12年現在は、90年代後半のように市場が黙認されている。 97年に韓国では金大中が当選。北朝鮮政策を柔軟化する太陽政策を打ち出した。続く盧武鉉(02〜07年)もこれを踏襲。だがその任期後半には不満が高まり、右派陣営から李明博が当選。 2012年に金正日が死去すると、正恩は高齢の側近集団を父親から受け継ぐことになった。だが、彼は早い段階で父親の用意した側近を切り捨てた。 北朝鮮は改革ができるか?それには1つの大きな障壁がある。それは韓国の存在だ。日常生活への監視や情報封鎖を大幅に緩めなければ、改革はできない。一方で、韓国が豊かで自由な国だと民衆にわかってしまったら、政権を維持できなくなるだろう。

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2017/09/15

本書では主として、北朝鮮の行動の内部にある論理をみていく。この論理は北朝鮮社会の特異性によって形づくられ、その特異性には長い歴史性がある。この国はどんな経緯で国際社会の問題児となるにいたったのか。また、問題視されるようなことを北朝鮮の指導者が好きこのんで行っている、というよりそう...

本書では主として、北朝鮮の行動の内部にある論理をみていく。この論理は北朝鮮社会の特異性によって形づくられ、その特異性には長い歴史性がある。この国はどんな経緯で国際社会の問題児となるにいたったのか。また、問題視されるようなことを北朝鮮の指導者が好きこのんで行っている、というよりそうせざるをえないのはなぜなのか。それを解き明かすために、私はこの本を執筆した。(序)

Posted by ブクログ

2015/11/29

ソ連出身で北朝鮮の金日成総合大学に留学した経験を持つ、現・韓国国民大学の教授による本。ソ連時代の経験を北朝鮮と比較するなど、独特の手法が面白い。 金日成がつくりあげた北朝鮮が、金正日、金正恩と引き継がれ、いかにして現在のような国へと変貌したのか、ということを丁寧かつ興味深く解き...

ソ連出身で北朝鮮の金日成総合大学に留学した経験を持つ、現・韓国国民大学の教授による本。ソ連時代の経験を北朝鮮と比較するなど、独特の手法が面白い。 金日成がつくりあげた北朝鮮が、金正日、金正恩と引き継がれ、いかにして現在のような国へと変貌したのか、ということを丁寧かつ興味深く解き明かしている。 一見、むちゃくちゃに見える北朝鮮の「がけっぷち戦略」が、実際には国際社会で生き抜くために考え抜かれた戦略的なものである、ということは、朝鮮半島に関心を持つ人間はよく知っている(そうではない人にとっては、この部分も面白く読むことができるだろう)。著者は、この理不尽に見える北朝鮮の行動の原因を、「隣に韓国という成功した国があるから」とみる。 北朝鮮が中国式の改革開放を行い、経済を好転させる努力をしないのも、厳しい情報統制を引くのも、決して「主体思想」や「われわれ式社会主義」を妄信しているからではなく、すべて「隣に豊かな同胞の国があるから」だ、という。遠く、関係性の薄い国が豊かであることを知っても、北朝鮮国民は揺るがないかもしれない。しかし、すぐ隣の、同じ民族の国がどれほど豊かな生活を送っているかを知ることになれば、北朝鮮の正統性が揺らいでしまう、というのだ。 結果、北朝鮮はきわめて合理的な理由で情報を統制しつづけ、それゆえに外国からの投資や援助を受けての改革を行うことができない。 同時に、北朝鮮が核を手放すこともないだろう。核のカードを振り回すことで、国際社会から最大限の譲歩を得ることができる。しかし、北朝鮮が核を本当に使用する、とはアメリカも韓国も思っていないため、本当の意味で戦争の危険が高まることもない。 現在、韓国に拠点を置く研究者として、韓国にいけば自分の豊かな生活を送ることができる、と考えた脱北者が直面している問題についても触れられており、今後、もし南北が統一された場合に起こる問題についての検証も詳細だ。 北朝鮮を巡る様々な問題についての知識を整理することに役立つばかりでなく、多くの話題に触れたコラムまで面白く読める専門書だった。

Posted by ブクログ

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