商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2015/04/30 |
JAN | 9784091868794 |
- コミック
- 小学館
白暮のクロニクル(5)
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白暮のクロニクル(5)
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商品レビュー
4.4
9件のお客様レビュー
あちらこちらに寄り道はしつつも、 その背後には大きな流れがどっしり横たわってて、 そちらも着実に進んでいる…そんな感じがします。 過去のお話と現代のお話とがどうつながっていくのか、 どんな物語が展開されていくのか…興味が尽きませんw。
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舞台はオキナガたちの収容所、じゃなかった療養所の長野光明苑。日光苦手な彼らの住処に「光明」とは、皮肉もいいとこ。収容所の頃からの名称としたら封じの意味合いもあったのかしら、と想像たくましくしてみます。 雪村が訪れた目的は「羊殺し」の目撃者であろう柘植章太のお見舞い。60年間昏睡状...
舞台はオキナガたちの収容所、じゃなかった療養所の長野光明苑。日光苦手な彼らの住処に「光明」とは、皮肉もいいとこ。収容所の頃からの名称としたら封じの意味合いもあったのかしら、と想像たくましくしてみます。 雪村が訪れた目的は「羊殺し」の目撃者であろう柘植章太のお見舞い。60年間昏睡状態で、面会しても会話はおろか、意思疎通もできないのだけども、「羊殺し」を追い続けて言える雪村は、会わずにはいられないということです。まして、血分けしたとしてはね。 副所長の心情はわからないでもない。けど、あくまで個人的な贖罪、いってしまえば自己満足であって、役人としてはアウト。その結果、予算が増えるという特典までついてしまってはね。でも、それで片付けてしまっては、悲しすぎる感情の話なんだよなぁ。 「羊殺し」を追いかける雪村。その結果、歪んでいても小さな幸せを壊してしまったり、暴かなくてもいい事実を明るみにして不幸を生んだりしています。それは、オキナガという異分子を受け入れられない人間社会のひずみなんだけど。それを変えようと努力し続けているのが、竹ノ内だったりするのだけど。 そんな都合は忖度しないぞ、っていうのが「羊殺し」を追いかける雪村の心情。4巻ラストの台詞だよねぇ。
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吸血鬼ともいえる長命者、オキナガが現代社会に存在し、厚生労働省が管轄する、という設定の細部を詰めていくと結構いろんなことを考えなければならなくなってくる。そういう思考実験もSFの醍醐味なのだが、本巻ではオキナガの収容施設が舞台だ。長く生きすぎて時代との接点を失ってしまったオキナ...
吸血鬼ともいえる長命者、オキナガが現代社会に存在し、厚生労働省が管轄する、という設定の細部を詰めていくと結構いろんなことを考えなければならなくなってくる。そういう思考実験もSFの醍醐味なのだが、本巻ではオキナガの収容施設が舞台だ。長く生きすぎて時代との接点を失ってしまったオキナガに読み書きを教えたりして社会復帰を支援する施設なのだが、食うには困らないしと施設に安住してしまっているオキナガも多い。他方、母がオキナガで、面会者の娘がどんどん老いさらばえていく家庭の描写などの悲劇も描かれる。それゆえ「絶望の楽園」。 主人公のひとり、厚労省のオキナガ担当の役人・伏木あかりは研修でこの施設・光明苑に出向くが、そこにもうひとりの主人公・少年の風貌の88歳のオキナガ、雪村塊が訪れる。かれは光明苑で60年間目を覚まさない少年を訪ねているのだ。その少年・章太は羊殺しの現場を見ていたかも知れないのだ。ということで章太の存在は今後への布石。デカくて色気のないねーちゃん・あかりと女の子のようにきれいな眠れる森の美女・章太。そういえば、平行してボーイズ・ラブ・マンガ家の話を連載しているんだった、ゆうきまさみは。 本巻ではあかりと塊の反目が描かれる。反目のあとには相互理解が来るのか。ともあれ、かつての塊の恋人でシリアル・キラー「羊殺し」に殺された棗(なつめ)があかりの祖母だということは、ふたりともまだ知らない。
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