商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2015/02/01 |
| JAN | 9784167902926 |
- 書籍
- 文庫
64(上)
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商品レビュー
3.8
253件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
横山秀夫作品は外れが少ないので、楽しみにと長らく積読扱いだったもの。 本作は犯人探し主体のミステリーではなく(上巻を読む限り)、警察組織内部の権力争いを軸に、関係する記者クラブや遺族、自身の家族問題など組織と個人の相克をあぶり出したヒューマンミステリー、というよりむしろ純文学ミステリーに近い。 県警広報官の三上が、家族を守るための警察組織内での生き残りと警官として残されたなけなしの正義を貫こうとする苦悩との板挟みになりながら、物語(上巻)は進んでゆく。 特に、32章は鳥肌もの。筆者の破綻のない展開、圧倒的な筆力と構想力が堪能できる。感情移入できる登場人物たちのリアリティこそが本作を純文学ミステリーへと強めた所以なのかも。 さてこれから下巻で、どんな結末(収束)を迎えるのかを楽しみにしたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
何度も読み返している一冊。久しぶりに読みたくなったので再読。 昭和最後の年に発生した誘拐事件、ロクヨンの長官視察に端を発する警察組織内の攻防。 記者クラブとの駆け引き。 失踪した娘、あゆみの行方。 自らを取り巻く様々な問題に翻弄されつつも、正面から向き合っていく三上の姿が印象的。 特に刑事部対警務部の警察内部の派閥争いの描写が細かく、引き込まれます。警察小説好きにはたまらん。 ストーリーは時に滞留しながら、でもそのもどかしさもまた三上の焦燥感を共にしているように感じられる。 上巻では、ロクヨンの鍵となる幸田メモに迫る。 隠されたその内容に三上がたどり着いたとき、そこにもあまりにたくさんの人生が絡んでいて思わず息をついてしまった。
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上巻は物語の進行だけを見るとゆっくりで、長く感じる場面もあった。しかし、その時間を使って警察組織の内部や人間関係が丁寧に描かれるため、物語の世界が少しずつ立体的になっていく。テンポの遅さは好みが分かれる部分だが、その積み重ねが作品全体のリアリティを支えていると感じた。
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