商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2014/11/27 |
JAN | 9784103367116 |
- 書籍
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夜の木の下で
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夜の木の下で
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商品レビュー
3.7
34件のお客様レビュー
6篇を収録。 若者の物語だけどその若者が大人になり過去を振り返るという形をとっている(最後に収録されている表題作は別) 10代特有の瑞々しさがある。50を目前にした私の感覚は乾涸びた枯葉で靴底で粉々になるけど、私にもこんな年齢の時があったなぁと思い出させてくれる。心に響く。 ...
6篇を収録。 若者の物語だけどその若者が大人になり過去を振り返るという形をとっている(最後に収録されている表題作は別) 10代特有の瑞々しさがある。50を目前にした私の感覚は乾涸びた枯葉で靴底で粉々になるけど、私にもこんな年齢の時があったなぁと思い出させてくれる。心に響く。 重過ぎず、優しく胸に届く感じが良い。美しさを感じるのも、良い。 装丁も素敵。
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かつて通り過ぎてきた時間、今やもう思い返すしかできない過去、そういったものに対する愛着、後悔、懐かしさをやわらかく掘り起こすような読感。”私”だけの特別の思い出、”私”を形成するささやかながら永久にしこりとなる痛みを感じさせる。「マジック・フルート」が非常に良かった。
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六つの物語をおさめた短編集。 nejidon さんのレビューで知った、湯本香樹実さん、初読です。 ありがとうございました。 反発と夢と不安と愛情の芽のようなもの、大人になってもまだ名付けられない想いを、かたちの定まらないままに大切にすくいとったような。 静かな痛みと寂しさと...
六つの物語をおさめた短編集。 nejidon さんのレビューで知った、湯本香樹実さん、初読です。 ありがとうございました。 反発と夢と不安と愛情の芽のようなもの、大人になってもまだ名付けられない想いを、かたちの定まらないままに大切にすくいとったような。 静かな痛みと寂しさと、爽やかな救いがありました。 家族の中で庇護されて生きていることに何の疑問も持たず、ただ愛情に包まれていると感じて成長してゆけたら、なんて幸せなんだろう。 庇護されていることが安心感に繋がらず、『養われている』ことを息苦しく感じさせる、自分の無力を何かにつけて思い知らされる関係だったなら… そういうことを感じとってしまう者にとっては、ごくごく薄められた毒を飲まざるをえない場所で生きているようなものなのか… どの物語も良かったけれど、「焼却炉」「マジック・フルート」「リターン・マッチ」が、うまく説明することもできないけれど、私にとても近いものを感じました。
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