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炎路を行く者 守り人作品集 軽装版偕成社ポッシュ
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炎路を行く者 守り人作品集 軽装版偕成社ポッシュ

上橋菜穂子(著者), 佐竹美保, 二木真希子

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炎路を行く者 守り人作品集 軽装版偕成社ポッシュ

990

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 偕成社
発売年月日 2014/11/01
JAN 9784037501501

炎路を行く者

¥990

商品レビュー

4.3

15件のお客様レビュー

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2022/08/29
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※このレビューにはネタバレを含みます

あのヒュウゴの少年時代の物語。タルシュ国密偵アラユタン・ヒュウゴ。やたらと気になる存在だったあのヒュウゴ。 バルサやチャグムにとって、敵対する関係のはずなのに、完全な敵ではない。 ラウルを説き伏せた能力の持ち主。 なぜ、あんなにもヒュウゴという人物が心に残ったのか、本作の上橋さんのあとがきで納得。ヒュウゴのこの少年時代の物語は、ヒュウゴが登場した時点で出来上がっていたとのこと。だから、ヒュウゴがあんなにも、登場人物の中でも際立つ存在となっていたのだ。 本作は守り人シリーズのスピンオフみたいな位置づけなのだろうけど、もはやひとつの物語として完璧に出来上がっている気がする。 ヒュウゴが家族全員を奪われるという辛く厳しい体験から、どのようにしてタルシュの密偵になっていくのか。ヒュウゴの心の変化がありありと伝わってきて、その心情描写に舌を巻く。 リュアンとヨアルとの交流は本当に胸熱で、なんなら守り人シリーズで一番というほど涙が込み上げてくるし、ならず者として生活を送らざるを得ないヒュウゴの状況も痛いほどよくわかった。 上橋さんは人間の醜い面、守り人シリーズでいえば、暴力に酔って快感を得てしまう人間の残虐な一面も隠すことなく、フラットに描く。そこに特別な感情はなく、「人間ってこういうところがあるんだよ」と諭されているようで、どんなに「暴力はダメ」と言われるより、心に響くものがある気がする。 国が滅ぼされるって何なんだろう。生き残った者は侵略者に頭を垂れてはずかしくないのか。いや、見えていないのだ。なぜ、どこかに生き残っているはずの帝は侵略者により苦しめられている民を救わないのか。そう、自分には、見えていないのだ。色々なものが・・・・ と顔をあげ、前に進むヒュウゴがまぶしかった。 あと、バルサの15歳の頃のお話も収録されていたけれど、ヒュウゴの話の感想で力尽きたので、こっちの感想は割愛・・・(笑)

Posted by ブクログ

2021/01/29

タルシュ帝国のヒュウゴの物語。 王の楯の長男として育ったヒュウゴが、タルシュ帝国にすべてを奪われ、底辺を生きながら、様々な出会いから自分の生きていく道を選ぶまでの物語。 バルサが用心棒として成長していく姿が、悲しいけど、その強い生き方が素敵だ。

Posted by ブクログ

2019/02/02

先日、『風と行く者』を読んだときに、巻末の既刊本紹介のページで本書の存在を知り(不覚!)、急々図書館から借りてきました。 本書は『蒼路の旅人』に登場した、ヒュウゴの若き日の姿を描いた「炎路の旅人」と、十五歳の頃のバルサを描いた「十五の我には」の2編構成になっています。 上流武人の...

先日、『風と行く者』を読んだときに、巻末の既刊本紹介のページで本書の存在を知り(不覚!)、急々図書館から借りてきました。 本書は『蒼路の旅人』に登場した、ヒュウゴの若き日の姿を描いた「炎路の旅人」と、十五歳の頃のバルサを描いた「十五の我には」の2編構成になっています。 上流武人の家に生まれながら、タルシュ帝国との戦で人生を狂わされたヒュウゴの、叫びたくなるような焦燥が手に取るように伝わってきますし、少女のバルサが“ジグロのお荷物になりたくない”という思いからくる苦悩も、その後のバルサを形成する一過程だったと思えます。 世界観も見事ですが、人物像もしっかり掘り下げる、上橋ファンタジーの奥深さを感じさせる一冊でした。

Posted by ブクログ

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