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ピスタチオ ちくま文庫

682円
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2014/11/10 |
JAN | 9784480432247 |
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ピスタチオ
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商品レビュー
3.8
56件のお客様レビュー
アフリカ大陸、行きたい。 人間のパワー感じたい。 地球の力は水で調節される 風から土地のかおりを感じられるようになりたい。旅に行きたい。 伝えたいことがあったとき、こんなに独創的に伝えられる梨木香歩すごい
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不思議なお話だけれど、面白かった~! やっぱり梨木香歩さん、いいなぁ。 鳥や植物の名が沢山登場するから、知らないものは画像検索しながら読み進めた。 前線通過による不調、飼い犬の病、友人の死、そして仕事の依頼。。。様々な要因に導かれるようにアフリカへと向かう棚(たな)こと翠(みど...
不思議なお話だけれど、面白かった~! やっぱり梨木香歩さん、いいなぁ。 鳥や植物の名が沢山登場するから、知らないものは画像検索しながら読み進めた。 前線通過による不調、飼い犬の病、友人の死、そして仕事の依頼。。。様々な要因に導かれるようにアフリカへと向かう棚(たな)こと翠(みどり)。 棚というのは翠の仕事上のペンネームだ。 ペンネームの思い付きは画家のターナーから。 Wikipediaによると、ターナーの好んだ色は黄色で、嫌いな色は緑とのこと。 アフリカの黄色い大地と、主人公の翠(みどり)という名前に結びつけてしまうのは考えすぎなんだろうか。 本作を読みながら、ターナーのあの画風は終始頭の片隅に浮かんでいた。 呪術というすんなりとは信じがたいものを取り扱いながらも、その土地の持つ慣習や気配、季節や植物が持つ特有の香りなどを巧みに描いていて、立ち込めてくるかのようなそれらに、いつの間にかぐいぐいと引き込まれていった。 この世界(目に見えないものも含めて)の大きさと、巡り合わせと命の不思議。 鳥たちの渡りと、水の循環。 物語は、私たちの日常から一段階、彼岸に近いところで語られているように感じた。 「こういうことは棚には比較的よく起こる。棚の周囲を織りなすそれぞれ独立した流れであったはずのものたちが、いっせいに何かの符号のように同じ合図を送ってよこすのだ。」 「雨で世界が暗いので、眠りがその明度の低さだけ好き勝手に迷走したのだろうか、…」 「水分調整の話だ、確かに。生きものの、体内の。けれど、土地自体を生きるもの、と見たらどうか。 ある土地の、水分調整の話。 つまり、治水の。洪水の。 …地球の?」 「…死者には、それを抱いて眠るための物語が本当に必要なんだ、…」 「生きているときより、死んでから、本当に始まる「何か」がある気がする。」 「自分の出会ったすべての人や物が、在るべきように在るように。」
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241028*読了 梨木香歩さんのエッセイ「水辺にて」→この「ピスタチオ」の順で読んでほしい。 自分がその読み方をして、とてもよかったのでおすすめする。 神秘さ、不思議さのつきまとう小説だった。 まず「ピスタチオ」、このタイトルが風変わりで、なぜこのタイトルなのかはなかなか分か...
241028*読了 梨木香歩さんのエッセイ「水辺にて」→この「ピスタチオ」の順で読んでほしい。 自分がその読み方をして、とてもよかったのでおすすめする。 神秘さ、不思議さのつきまとう小説だった。 まず「ピスタチオ」、このタイトルが風変わりで、なぜこのタイトルなのかはなかなか分からなかった。(そして、その謎が解けたとき、このことだったのか!と震えた) そして、主人公が終始、「棚」というペンネームの三人称で呼ばれ続けるのもめずらしい。 初めは愛犬についての描写が多く、それがやけにくっきりと詳細で、それがまた妙にも感じた。 そんな現実、日常から後半は一気にアフリカへと飛ばされ、あれよあれよと洗礼を浴び続けることになる。 呪医の存在や、ダバ、ジンナジュとよばれるもの達、まさかと思う現象など、あらゆる奇妙さが一気に自分の中に流れ込み、さらっていく。 これは一体なんなのか。わたしは何を見て(読んで)いるのか。それはこの物語に流れる水のように怒涛。最後まで流されながら、たどりついた景色をわたしは心にとどめ続けたい。 ここに描かれているのは、アフリカの一部に過ぎないのだろうけれど、アフリカを梨木香歩さんの紡ぐ言葉で味わえて本当によかった。 この小説が書かれた2010年でも温暖化や異常気象に騒いでいるけれど、それでいくと今の気象は本当に恐ろしいものだろう。 冒頭に書いた読む順番。 おすすめする理由は、先に「水辺にて」でエッセイの形で、梨木さんの愛するものを存分に知れたから。 梨木さんは水と共に生きている人、自然を自分と重ね合わせられる人。 そんな梨木さんの断片を理解して、「ピスタチオ」に取り組んだからこそ、なぜこの物語を梨木さんが書くのか、自分なりに理解できたというか、梨木さんがこのお話を書くのにも頷けた。
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