商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2014/09/01 |
| JAN | 9784309206608 |
- 書籍
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愉楽
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商品レビュー
4.3
14件のお客様レビュー
これすごいです。天才的。訳者あとがきで、障害者が徹底的に打ちのめされる筋立てや差別表現が現代日本人に受け入れられるのか不安に思ったそうですが、汎くマイノリティと世間の寓話と捉えれば、誰でも両方側に心当たりがあるでしょう。「コレはアレで、この人はあの人のことだな!」って当て嵌めなが...
これすごいです。天才的。訳者あとがきで、障害者が徹底的に打ちのめされる筋立てや差別表現が現代日本人に受け入れられるのか不安に思ったそうですが、汎くマイノリティと世間の寓話と捉えれば、誰でも両方側に心当たりがあるでしょう。「コレはアレで、この人はあの人のことだな!」って当て嵌めながら読む人多いのでは。とにかくこれは普遍的な物語だ!と感服。最初「なんてチープで悪趣味な・・・」と思った表紙、後半、実にしっくりきて驚きました。いやほんとビックリ。「受活じゃった?」がマイブームになりそう(笑)
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原題はやっぱり“受活”。 ここはヨクナパトーファかマコンドか。 中国4000年の物語る力たるや凄まじい。
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小説を読んでいると、年代のわからない、牧歌的な暮らしの描写のなかに突然TVやラジオが現れて驚いてしまうことがある。『楢山節考』とかそうだった。この小説もまさにそれで、黄魔術に護られたような障害者たちの村を思い描いていたのが、ふと気がつけば我々のよく知る現実世界に着地している。魔法...
小説を読んでいると、年代のわからない、牧歌的な暮らしの描写のなかに突然TVやラジオが現れて驚いてしまうことがある。『楢山節考』とかそうだった。この小説もまさにそれで、黄魔術に護られたような障害者たちの村を思い描いていたのが、ふと気がつけば我々のよく知る現実世界に着地している。魔法が現実に食い破られて、脳幹が衝撃を受ける。その痛みと快楽。受活だ…。 注: 受活は物語に出てくる方言で「苦しみを伴った気持ちよさのこと」。本書の原題でもある。 目の視えないものは耳を研ぎ澄まし、片足の萎えたものはもう一方の脚力を強化する。では、目も耳も足も口も機能しない四重苦のものは何を強くするだろうか。草児(ツァオアル)という女性の劇歌が登場する。視聴覚に障害を持ち、両足は動かず口も聞けない草児は、死後一度も振り返ることなく天国を目指しさえすれば、来世は何不自由ない身体が約束されている。しかし彼女は現世に残してきた夫や息子娘、さらには飼っていた動物たちすらも気がかりで道中何度となく振り返ってしまう。彼女は身体機能と引き換えに人一倍の愛を持っていたのだ。 この小説に登場する片端者たちは、文字通りパズルのように欠けた部分と秀でた部分とを組み合わせ、自然発生的に愛に基づいたアナキズムのような社会を形成している。しかしそれは欠けた部分を持たない健常者の介入によって、簡単に破綻してしまう。彼らは障害者をモノのように扱い、痛めつけ、何もかもを奪っていく。すべて己の生への執着のために。ここでは五体満足の「完全人」は、逆説的に修羅なのだ。 松岡正剛の著書『フラジャイル』によると、世界中の神々には、不具者を意味する名前のものや、身体機能を失うエピソードを持つものが多く存在するという。古代の人々が弱きものを神に据えた理由は何なのだろう。彼らの声なきメッセージは、ここ最近の世の中の出来事を通してみるとかなり示唆的なものにも思える。そしてそれは本書とも深く響きあっている。揺れる世間と白酒のように強い語り口が混ざり合って、奇妙に熱っぽい読後の余韻が残った。
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