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紫匂う
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2014/04/17 |
| JAN | 9784062188913 |
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紫匂う
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商品レビュー
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三人のあいだに恋愛感情がある――それだけなら三角関係である。しかし澪は人妻である。ならば不倫か。いや、身体の関係には至っていないのだから純愛とも言える。とはいえ、かつて一度だけ二人は越えてはならぬ一線を越えている。こうした割り切れなさを抱えたまま、物語は進んでいく。 登場するの...
三人のあいだに恋愛感情がある――それだけなら三角関係である。しかし澪は人妻である。ならば不倫か。いや、身体の関係には至っていないのだから純愛とも言える。とはいえ、かつて一度だけ二人は越えてはならぬ一線を越えている。こうした割り切れなさを抱えたまま、物語は進んでいく。 登場するのは、二人の子を持つ澪、その夫で心極流の達人・蔵太、そして側用人にまで出世した笙平。江戸という時代にあっても、人の情のありようは現代と変わらない。 では、日本における最古の三角関係は何か。思い浮かぶのは万葉集である。 「紫のにほへる妹を憎くあらば 人妻ゆゑに吾恋ひめや」 (天武天皇) 「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」 (額田王) この贈答歌の背後には、天智天皇、額田王、そして大海人皇子(後の天武天皇)という三者の関係が透けて見える。人妻でありながらなお恋の対象であり続ける女と、それをめぐる男たち――その構図は、本書と見事に響き合う。 わずか二首の和歌から、これほどの物語を立ち上げる葉室麟の想像力には驚かされる。 そして本書が描くのは、単なる恋愛の葛藤ではない。 生きるとは何か、という問いである。 命を生きることは、ときに悲しみを伴う。しかしその中で、どうすれば清らかに、そして矜持をもって生きられるのか。本書はその可能性を静かに示している。
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いずれは夫婦になろうと、澪は笙平と一度だけ契りを交わした。秀才との評判で顔立ちも整っている。しかし、突然江戸に行ってしまい、その地で結婚したと聞く。 澪は親の勧めで蔵太と結婚し、子ども2人を授かる。夫は心極流の逸物とは聞くけれど、いるかどうか分からないほど物静か。地味で目立た...
いずれは夫婦になろうと、澪は笙平と一度だけ契りを交わした。秀才との評判で顔立ちも整っている。しかし、突然江戸に行ってしまい、その地で結婚したと聞く。 澪は親の勧めで蔵太と結婚し、子ども2人を授かる。夫は心極流の逸物とは聞くけれど、いるかどうか分からないほど物静か。地味で目立たない容貌。 そんな澪の前に突然笙平が現れる。江戸で咎めを受け、国に送り返される途中で逃げた。その中で。 嵌められて、無実の咎めを受けた言う。 その笙平を助けたい。咎めを受けた時点で妻とは離縁したと聞き、澪は自分は笙平を裏切ったりはしないと思う。 でも、逃亡中の笙平を助けたことを知られたら、家族はどうなるか。笙平を助けようとしていることを夫に知られたら・・・。澪の心は揺れる。その揺れの中で、しかし澪は笙平を助けようとする。 その中で澪は自分にとって本当に大切な人は誰かに気づいていく。 読み始めは不倫の物語かと思ったけれど、そうではなかった。 揺れない人などいない。でも、自らを制し為すべき正しいことを為していこうとする。その清々しさ。 蔵太が素晴らしい。蔵太との日々の中で、彼の生きる姿勢に澪は養われていたのだと思う。読後感がとてもよかった。
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序盤は(なんだ不倫話か、、幼い子がいるのに澪は考えの浅い女だな、、)と鼻白みつつ読んでいたが、さにあらずであった。いろんな要素があって大人のヒューマンドラマだったし、最大の見せ場であるところの、夫婦連携で悪を倒す秘伝の一刀の場面は良かったね。目線で察することができるような間柄であ...
序盤は(なんだ不倫話か、、幼い子がいるのに澪は考えの浅い女だな、、)と鼻白みつつ読んでいたが、さにあらずであった。いろんな要素があって大人のヒューマンドラマだったし、最大の見せ場であるところの、夫婦連携で悪を倒す秘伝の一刀の場面は良かったね。目線で察することができるような間柄であることがドラマティックに描かれていた。いい夫婦だ。 笙平と香の母子もある意味似てるよなあ。自分の保身が大事すぎて、ひとの幸せのためにという目線が欠けた生き方しかできない、ある意味誰のなかにもある弱さを抱えているダメ人間。今後笙平は出世はするかもしれないが、一生心は満たされず、ひとを責めて生きる業のタイプ。蔵太ほどの人としての器があれば、志津ともほんとうの夫婦になれたかもしれないのにね。おなじ時間が流れたはずの、対極のふた組。 自分の大事なひとが望むなら、その生き方がよくなるように支えたい、という赤鬼くんのような献身の行動話は大好きだし理想とするところなので、萩蔵太という男はとてもかっこよかった。澪、蔵太、笙平、香、芳光院、源三郎、黒瀬、志津、宮内、七郎兵衛、山の者の弥三、、 キャラが立ってる登場人物ばかりなので、妄想で実写キャストを考えたくなる。大人にオススメな1冊。
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