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前へ! 東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2014/03/01 |
JAN | 9784101219349 |
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この本は警視庁機動隊、ハイパーレスキュー隊、災害派遣医療チーム(DMAT)…。「3・11」の危機に命をかけて対峙した名もなき戦士たちの知られざる記録です。僕が本当に知りたかったことはこういうことです。 いまだ被害の全貌は明らかになっていない東北・関東大震災および福島第一原...
この本は警視庁機動隊、ハイパーレスキュー隊、災害派遣医療チーム(DMAT)…。「3・11」の危機に命をかけて対峙した名もなき戦士たちの知られざる記録です。僕が本当に知りたかったことはこういうことです。 いまだ被害の全貌は明らかになっていない東北・関東大震災および福島第一原発の原発事故ですが、そんな未曾有の大災害に立ち向かった自衛隊。消防士のハイパーレスキュー隊。災害派遣医療チーム(DMAT)。警視庁機動隊・・・。彼らに焦点を当てた災害の記録でございます。はっきり言います。僕が本来知りたかったことはこういうことです。 この本は全部で三章の構成になっておりますが、そのどれもが熱い人間ドラマというべきものでした。第一章の「福島第一原発、戦士たちの知られざる戦争」では中央の 「俺の命令は総理の命令だ!」 という某大臣のムチャ振りとも言える指示の嵐と、東京電力の(ここに書かれている限りでは)本当に他人事とも言える態度を、どうにかこうにかかいくぐりながら、致死量ともいえる放射線を出し続ける原子炉に向かって、東京電力側から詳しい場所を指示されることもないまま、任務をこなしていく自衛隊員やレスキュー隊員の姿は心を打ちました。 第二章の「道路を啓け! 未曾有の津波災害とたかった猛者たち」では物資を輸送するにも膨大な瓦礫で道が寸断されており、重機を使って、瓦礫を取り除き、道を切り開いていこうとする民間会社や、東北の現地に派遣されている国土交通省の官僚の姿が描かれており、途中で、瓦礫を 押しのける際に 「ただの瓦礫じゃないんです…。」 と現場の人間が言ってきた際。それが被災した方々の遺体がまだ残っている。瓦礫だということで、自衛隊の方々と文字通り「人海戦術」で道を切り開いていく姿というのが僕の心の中に残っています。 そして第三章の「省庁の壁を越え、命を救った勇者たち」では国家の中枢をつかさどる人間たち―局長クラスの幹部たちが一堂に集まり、地下室にそれこそ、不眠不休で事に当たっていたという事実を読んでいると、胸に熱いものを感じずにはいられませんでした。 現地の人間が速やかに避難できるように、原発事故で燃えつつけている原子炉の火を止めるために方々に手を尽くして、現場に行った機動隊の方も全力で任務に服していたということがかかれており、いつか、ここに書かれてあることがドラマかなり映画化されて、世に広く知れることを強く望みます。まだまだ、予断は許されませんし、今もなお、現場で命がけで任務に当たっている方々に敬意を表しつつ、彼らのような「無名戦士たち」が少しでも報われることを僕は願って止みません。 ※追記 本書は無事にドラマ化され、僕もテレビでそれを見たときには感動してしまいました。あれから時が経ち、2021年で東日本大震災から10年が、2022年で11年が経過し、当時の記憶が風化しつつある中で、あるいは震災当時に幼少期で、成長して中高生になった少年少女にぜひ、本書を手に取って読んでいただければとささやかながらそう願っております。
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緊急事態の災害時に、専門性・職責を極限まで発揮し、「前へ!」と状況打破すべく、毅然と苦難に立ち向かった人々を記録したノンフィクションです。読後、重厚なドキュメンタリー映画を3本続けて観たような、充実感と疲労感に襲われました。 <原発の冷却><被災地への幹線道路の啓開(瓦礫処...
緊急事態の災害時に、専門性・職責を極限まで発揮し、「前へ!」と状況打破すべく、毅然と苦難に立ち向かった人々を記録したノンフィクションです。読後、重厚なドキュメンタリー映画を3本続けて観たような、充実感と疲労感に襲われました。 <原発の冷却><被災地への幹線道路の啓開(瓦礫処理、段差修正により緊急車両の救援ルートづくり)><住人避難・救命支援>の章立て。災害時の後方支援ではなく、過酷な最前線で奮闘した"戦士"たちの姿に、心底頭が下がる思いです。 それは仕事か、人道使命か‥。彼らの矜持と行動は大々的に報道されませんでしたが、本書の価値は大きく、賞賛されるべきだと声を大にしたいです。まさに無名戦士! 文庫帯の"陰のヒーローたち"の惹き句はそぐわないと思いますが‥。 状況の緊迫感が生々しく伝わる克明な描写は、読み手を苛烈な現場に誘います。立ち止まらずに前に進み続けた戦士たち。彼らの姿を知らしめてくださった著者に感謝したいと思います。発災年の夏の出版も驚きですが、どれだけの膨大な取材があったのか、敬意を表す以外ありません。 作中の「危機管理において、最大の資源リソースは、やはり『人』である」の一文がとても印象に残る一冊でした。
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中央政府や東電中枢のどうしようもない指示の中、目に見えぬ放射能の恐怖に立ち向かいながら原発冷却作業にあたった陸上自衛隊。 自分たちも被災者なのに、不眠不休で交通網の回復作業にあたる東北地方整備局。 慣例、因習にとらわれず、臨機応変に対応した警察官やDMATスタッフ。 心を打...
中央政府や東電中枢のどうしようもない指示の中、目に見えぬ放射能の恐怖に立ち向かいながら原発冷却作業にあたった陸上自衛隊。 自分たちも被災者なのに、不眠不休で交通網の回復作業にあたる東北地方整備局。 慣例、因習にとらわれず、臨機応変に対応した警察官やDMATスタッフ。 心を打つのはそうした直接現場で働く人たちや、責任と覚悟をもって対応にあたる人たち。そして、おにぎりをにぎってくれる人たち。 心をいらだたせるのは、責任も覚悟もないくせに体裁ばかり気にして適当な判断を下す大臣や東電首脳陣。 この日本を支えているのは、偉そうな戯れ言を唱えている政治家たちじゃなく、現場で必死に…そう、文字通り必死に働いている人たちなんだということを改めて思い知らされた一冊。こうした本を読むたび、できることは少ないなりに自分も何かしなきゃ、と思う次第です。
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