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その手をにぎりたい
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その手をにぎりたい

柚木麻子(著者)

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その手をにぎりたい

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2014/01/27
JAN 9784093863735

その手をにぎりたい

¥1,430

商品レビュー

3.6

188件のお客様レビュー

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2026/06/07

鮨職人の彼の手から握りを一貫受け取った瞬間に、青子の心に日が灯った。 信頼関係が成り立たなければ、決して人の手から直に口へ運ぶことのないもの。 そのあまりの美味しさに、心がほどけていく様が、幸福な色をもって紡がれていく。 たった一度訪れた店の、鮨を握ってくれたあの手をもつ一ノ...

鮨職人の彼の手から握りを一貫受け取った瞬間に、青子の心に日が灯った。 信頼関係が成り立たなければ、決して人の手から直に口へ運ぶことのないもの。 そのあまりの美味しさに、心がほどけていく様が、幸福な色をもって紡がれていく。 たった一度訪れた店の、鮨を握ってくれたあの手をもつ一ノ瀬に魅了され、今後の人生を思う青子。地元に帰るのではなく東京に残り、数カ月に一度あの「すし静」に自分の収入で通うことを決意する。女だって努力すればあのカウンターに座れるのだと。 背筋をピンと伸ばし、誰に気兼ねすることもなく好きなネタを頼み、何年後かには常連になれるかもしれない。未だに味わったことのない自由の味を求める彼女の眩しさが可愛らしかった。 誰と向かい合い、誰の手から食べるか。 充実した食事とは結局のところ、量や値段ではない。 惚れ込んだ銀座の高級鮨店で鮨を食べるために転職をし、勉強をし、誰にも頼らずに一人でその寿司屋にふさわしい自分になれた瞬間の喜び。 すし静は、本当の贅沢を、本当の自由を味わわせてくれる場所。 どんなに月日が経とうとも、このカウンターに座る自分が本当の自分だと言えるほど、特別で、神聖で、自分を律してくれる唯一の場所だった。 彼が別の人のものとなってしまっても、昔の未熟な二人がお互いを育て合ってきた事実は揺らがない。一人は接客が覚束ない鮨職人として、一人は初めて高級店を訪れ、ヅケも知らなかった女の子として。 お互い切磋琢磨し合ってきたのだと後になって気づく、数年の二人の関係が切なかった。 決して交わることのないと思っていた人生に、たった一つ灯された灯。 十年という歳月は、愛や恋だけではなく、それ以上の信頼を育ててくれた。 たとえもう会うことがなくとも色褪せることのない記憶。初めて握った手のひらの体温。 良かった日も悪かった日も、すべてをまるごと受け止めてこの先の人生をゆっくりと歩み出す青子の、切なくも幸福な時を描いたストーリー。

Posted by ブクログ

2026/02/21

すし静のような高級寿司店、寿司職人の一ノ瀬さんに魅せられて、仕事や生活レベルを上げていく青子。 お寿司の描写が細かく、画が浮かび、食したい欲望に駆られました。

Posted by ブクログ

2026/02/02

最初はえらい時代錯誤な雄味の強い女性だな、と思ったらバブル時代のお話でした。納得。 男女になるならないの瀬戸際って悪くないよね。 恋人繋ぎの手から滲むラストの余韻は誠実さ10パー、色気30パー、逆にエロいわ60パーな感じを受けました。 この作品に出てくる男女関係の距離感とか、...

最初はえらい時代錯誤な雄味の強い女性だな、と思ったらバブル時代のお話でした。納得。 男女になるならないの瀬戸際って悪くないよね。 恋人繋ぎの手から滲むラストの余韻は誠実さ10パー、色気30パー、逆にエロいわ60パーな感じを受けました。 この作品に出てくる男女関係の距離感とか、女友達との付き合いの流れ、みたいなのは歳重ねてる故にわかりみでした 2026.2.2 24

Posted by ブクログ

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