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伊藤くん AtoE
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伊藤くん AtoE

柚木麻子(著者)

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伊藤くん AtoE

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 幻冬舎
発売年月日 2013/09/27
JAN 9784344024588

伊藤くん AtoE

¥1,430

商品レビュー

3.3

209件のお客様レビュー

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2024/07/15

客観的な目線で見ると、クズでどうしようもない伊藤くんに振り回される女性たちはなんて哀れなのかと思うが、いざ自分が彼女たちの立場になれば自分も夢中で追いかけてしまうかもしれない。プライドだけが高くて、挑戦できない伊藤くんは自分と似ている気がする。クズケンが言う言葉は心に染みた。彼は...

客観的な目線で見ると、クズでどうしようもない伊藤くんに振り回される女性たちはなんて哀れなのかと思うが、いざ自分が彼女たちの立場になれば自分も夢中で追いかけてしまうかもしれない。プライドだけが高くて、挑戦できない伊藤くんは自分と似ている気がする。クズケンが言う言葉は心に染みた。彼は良い奴だから、報われて欲しい。

Posted by ブクログ

2024/06/01

ダメ男とそれを取り巻く女の話。 人間弱いよね…と思った。 被害者ヅラも大概にとも思った。 自分の人生、振り回されてばかりも振り回してばかりもね。 ま、人それぞれ。

Posted by ブクログ

2024/04/09

すごく良かった。 映像化作品が酷評されていたことや、以前読んだ同じ著者の『マジカル・グランマ』にはあまり入り込めなかったこともあり、そこまで期待していなかった。ただ、サラッと読める軽いものが読みたかったので手に取ったというだけ。 思った以上にドロドロしていて、全然軽くはなかったけ...

すごく良かった。 映像化作品が酷評されていたことや、以前読んだ同じ著者の『マジカル・グランマ』にはあまり入り込めなかったこともあり、そこまで期待していなかった。ただ、サラッと読める軽いものが読みたかったので手に取ったというだけ。 思った以上にドロドロしていて、全然軽くはなかったけど、ここまで感情移入して物語を読めたのは久しぶりだった。 題名にもなっている"伊藤くん"はいわゆるクズ男。有名大卒で、見た目もいいけど、定職に就かず金持ちな実家の脛を齧り続け、知識はあるけど知恵はなく、そのくせプライドは謎に高く、夢見がちで現実を受け入れられない。そしてなんということでしょう、こんなクズなのに女にモテる。 同じ女として「おい!!こんな男に惚れてどうする!!」と叱りたくなる反面、「女って、結局こういう男が好きなんだよねぇ…」と変に納得してしまう自分もいる。 この本は、A〜Eまで、伊藤の周りにいる5人の女の子をそれぞれ主人公とした短編構成。 なんとなーくの前情報で、「5人の女の子全員伊藤のことが好きなのか?」と思っていたが、そんなことはなく伊藤のことを「好き」「嫌い」「軽蔑」「同情」など、5人それぞれが様々な思いを抱えて彼を見つめていた。普通、短編っていうとどれか一つは「これはあんまりだったなぁ…」というのが混じっているものだが、今回はそれが一つもなかった。 智美も修子も聡子も実希も莉桜もどこか自分だった。お気に入りのシーンがいくつもある(ここに書き連ねようかと思ったが、脈絡もなくなるので辞めておく) そして一つの気づき。この本の中でちょくちょく『風と共に去りぬ』が登場する。『マジカル・グランマ』でも登場したので、単に作者が好きなのかなあ…と思ったら…なんと気づいてしまった、伊藤とアシュリ、少し似ている!! アシュリはさすがに伊藤ほどのクズ男じゃない(と思いたい)が、見た目よし、貴族の出身、知識は豊富だけど実生活では役に立たないものばかり知っている、いざ仕事をやらせたら頼りにならず、結局仕事のできるスカーレットになんとかかんとか食わせてもらっている、戦後で厳しい状況に置かれてもなお、貴族時代の優雅な思い出が忘れられず、現実を受け入れられない、プライドを捨てられない… いやちょっと待って!!! こう考えてみると、アシュリ結構伊藤と張るぐらいのだらしなさだな!?てことは、実希はスカーレットで聡子はメラニー、クズケンはレッドバトラー…!?細かいところは置いといて、結構重なる。 ほんとのところは作者にしかわからないけど、こうやって想像を膨らませるのも楽しかった。 いろいろ書いたけど、伊藤は本当にクズで救いようもない男。 周りはそれに散々振り回されて結局傷ついて。 でもでもでも、5人の女たちが物語の最後、ちょっと変わった自分になれたのは、伊藤という存在があったからこそなのだ。彼がいなかったらそもそも物語は始まっていなかった。こんなこと言ったら、彼は鼻息立てながら得意げになるだろうか。 けど別に私は伊藤を讃えたいわけじゃない。 むしろ5人の女たちを讃えたいのだ。 こんなクズに人生振り回されても、自分次第でそれすら明日への踏み台に変えていけるのだ。 伊藤という存在は多分、誰の心の中にでもきっといる。「傷つきたくない」「変わりたくない」という願望そのものなのかもしれない。だからこそ私たちは彼から目を離せない。 やっぱり本を読むっていうことは自分を知るということなんだとつくづく思う、一冊だった。

Posted by ブクログ

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