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繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史 ハヤカワ文庫NF
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繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史 ハヤカワ文庫NF

マットリドレー【著】, 大田直子, 鍛原多惠子, 柴田裕之【訳】

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繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史 ハヤカワ文庫NF

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2013/07/11
JAN 9784150503888

繁栄

¥1,254

商品レビュー

4.5

21件のお客様レビュー

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2024/07/01

人類がなぜここまで繁栄したのか、そしてこれからも繁栄できるのかについて、「合理的楽観主義者」の著者が描く。 鍵は「専門化と交換」にある。 この性質は現生人類だけに見られる特徴であり、我々より脳の容量が大きいとされたネアンデルタール人にも見られなかった。 人類は専門化と交換により、...

人類がなぜここまで繁栄したのか、そしてこれからも繁栄できるのかについて、「合理的楽観主義者」の著者が描く。 鍵は「専門化と交換」にある。 この性質は現生人類だけに見られる特徴であり、我々より脳の容量が大きいとされたネアンデルタール人にも見られなかった。 人類は専門化と交換により、集団的知性を高め、テクノロジーの進化を引き起こし続けた。 逆に言えば、その2点が抑制されると進歩は停滞する。 過去の例を見ると、いずれも強権力者による抑圧で交易が制限された場合には停滞が見られる。 そしてそれは未来にも言える。 もしもなんらかの圧力により経済活動が抑制でもされれば、解決できるはずの問題も未解決のままになるだろう。 例えば環境問題がそうである。 環境活動家は経済活動を控えるように訴える。 しかし、経済の停滞はイノベーションの停滞につながり、問題解決を阻害することになる。 とはいえ、それを折り込んでも人類は発展し続けてきた。 だから、2100年は今よりも素晴らしい世界になっていることだろう。 というような内容。 人類史、食料問題、エネルギー、アフリカの貧困、環境問題と、幅広い題材を取り扱う。 時として悲観論者に対する攻撃が、データに基づいて行われる(そのデータの有効性は私には分からない) イノベーションはトップダウンでは行われないのだということに納得させられる。 この本には出てこないが、宇宙に行くということに関して言えば今ではNASAよりSpaceXに期待ができる。 政府は肝入りで事業を動かすのでなく、事業を邪魔せず活性化させることにフォーカスした方が良い。 この本に出てくる専門化と交換は国や世界レベルの話として取り上げられているが、企業や個人レベルでも当てはめることができる気がする。 優れたビジネスマンは自分で何でもやろうとするのでなく、なるべく他人の力を頼ろうとする。 それが成功につながると理解しているからだ。 実用書ではないが、実用できる学びがあると思える。

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2023/09/30

人類が交換と専門家により繁栄してきて、そしてこれからも繁栄は続いていく。 世界は絶望に向かう悲観論に注目されがちだがこれまで予測されたものは大きく外れている。 むしろ予測に反して世の中は良くなっており貧困や病気、環境問題、エネルギーなど改善されてきている。 少し楽観的な主張は強い...

人類が交換と専門家により繁栄してきて、そしてこれからも繁栄は続いていく。 世界は絶望に向かう悲観論に注目されがちだがこれまで予測されたものは大きく外れている。 むしろ予測に反して世の中は良くなっており貧困や病気、環境問題、エネルギーなど改善されてきている。 少し楽観的な主張は強いと感じたが全体的に世界が良い方向に向かっているのは間違いないと思う。 昔は良かった,というフレーズはここ最近ではなく何千年も前から言われているが、実際全体の数字で見ると世界の問題は確実に解決されてきている。 人間は昔(というか恐らく自分が若い時代)とネガティブ論が好きなだけでそれに現実的で数字や根拠を用いてツッコミを入れている本。

Posted by ブクログ

2022/12/05

合理的楽観主義者の本は読んでいて明るい気持ちになれる そして、分業と専門化、それを支える信用は最近考えていたことが言語化された感じがして面白かった。 発展した場所は必ず規制と保護主義の温床になるので次の自由、資本、知識が流動化している場所に飛び込むことが大事だと思わされる本 ー...

合理的楽観主義者の本は読んでいて明るい気持ちになれる そして、分業と専門化、それを支える信用は最近考えていたことが言語化された感じがして面白かった。 発展した場所は必ず規制と保護主義の温床になるので次の自由、資本、知識が流動化している場所に飛び込むことが大事だと思わされる本 ーーーーーーーーーーー - 人類は分業と専門化によって発展してきた。 - 分業と専門化には信用が必要で、利己主義になりすぎると継続的に分業ができなくなるため、継続的に取引が行われる場合に人間は礼儀正しく振る舞う。 - 知らない相手との分業に役に立つのが、貨幣と国家による法律の設計。法律によって、完全に見知らぬ他者を信用して分業が可能になる。 - この信用が発達した結果、銀行業というシステムが生まれ、貨幣領域において信用が信用を生むサイクルができた - イギリスは工業の勃興期に自由貿易を推進する人間が首相になった、これにより分業が爆発的に広まり急激な経済発展が起きた - 逆に保護主義は分業を止め、貧困に陥る - 自由、資本、知識が十分に流動化する場所には機会が溢れており、才能が集まる - 具体例は以下 - ここ30年のシリコンバレー - 戦後の日本 - 産業革命期のイギリスで - 発展した後は、そこで蓄えられた資本を守ろうとするインセンティブが働き、大企業優位な規制が蔓延し保護主義になる - それが発展を止める - 一方で、知識も分業が起きている。特に、テクノロジーは既存のテクノロジーを組み合わせるが、部分の総和より大きい全体となる。 - 車を社会実装したヘンリーフォードは自分は何も目新しいものを発明していないと認めたことがある - イギリス人はモーターと発電機を発明したマイケル・ファラデーを褒め称えるが、そのアイデアの半分はデンマーク人のハンス・クリスチャン・エルステッドに負っている - アメリカ人はエジソンが白熱電球を開発したと学ぶが、実際はイギリスのジョセフ・スワンやロシアのアレクサンド・ロディ人などの商業的に成功しなかった先人の功績である - 分業の規模は市場の規模に応じる - 世界の貧困が減少しているのは世界規模での分業が発展してきているからである

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