商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2013/04/12 |
JAN | 9784480430366 |
- 書籍
- 文庫
いい子は家で
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いい子は家で
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商品レビュー
3
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いい子は家で 青木淳悟 ・いい子は家で 俺と似たような感じの主人公。ニートで、俺と違うところは女がいるところ、よく外に出るところ、シティサイクルなところ。 兄、女ともだち、父、母。彼らとの日常のなかで、突然異常な世界にスライドする。変化とかではない。にゅるっとスライドする。で、いつのまにか戻っている。『コンビニ人間』と同じような、日常と異常の境目のない切り替わりを感じた。(コンビニ人間のほうがリアルで、こちらはファンタジーよりだったけど。) 主人公の妄想かほんとうの異常か、そのどちらであるかは分からないけど、おかしなことが起こって、解決しないで過ぎていく。おかしなことすら、日常のようにすぎていく。ミステリーならオチがあって解決してスッキリするけど、それを期待していたけど、異常が異常のまま過ぎ去って、終わった。どこかゴールがあって、それに向かって進むのではなく、線が線のままあるというか、ただ、そこにあるだけ、という感じがした。 人生とはこういうものなのかもしれない。伏線があって、回収されて、なにかが明かされて、オチがあって。そんなよくできた物語のように人生を捉えてしまいがちだが、実際は違う。日々が過ぎていって、たまにおかしいこと、面白いこと、うれしいこと、悲しいことがあって、その連続でしかなくて、80年もすれば突然終わる。この小説の最後、「ただ母は返事をせずにじっと壁を見つめている。」のように、突然終わる。人生とはそんなものなのかもしれない。そんなことを思わせてくれる小説だった。 シュルレアリスムってやつなのか?
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表題作では、現代家族の歪さをマジックリアリズムで描いている。その手法は効果的であると思ったが、テーマ自体は良くあるもの以上の感想を抱けなかった。 ただし、文章力、表現力は特筆すべきものがある。これ以降の作品も読んでみたいと思う作家だった
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日常的な事象をミクロに描くなど、実験的なこだわりは分かるものの、それだけで読ませるまでには至っておらず、もう一度読みたいと思わせる強度はない。だったら、ピンチョンやルーセルを読んでいる方がいい。
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