- 新品
- 書籍
- 文庫
- 1225-01-02
ツリーハウス 文春文庫
1,012円
獲得ポイント9P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2013/04/10 |
| JAN | 9784167672096 |
- 書籍
- 文庫
ツリーハウス
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
値下げ前価格について
本価格は現中古販売価格の「値下げ前価格」となります。
直近約1か月間、値下げ前価格での販売実績があるものだけ表示しております。
ツリーハウス
¥1,012
在庫なし
商品レビュー
4
156件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
だいぶ読み応えがあった。 読んでいたのはたったの2日だったのに、時代を越えて、生死を越えて、何十年もの月日を越えて彼らの人生を上から見守っていたような感じで、まるでこの一族の守護霊か何かになったような気分だった。 私自身が最近自分の家族に対して感じていた、なにかを受け継いでいる感覚、なにかが繰り返されている感覚、ばらばらでもなにかで繋がっている感覚。その“なにか”がなんなのかはまだはっきりとは掴めていないが、そのなんとなくだが神秘に溢れた感覚を、この本を通して改めて強く感じ取ったように思う。 祖母が、木や植物を見たときに感じた、「大丈夫だよ」と背中を押されるような感覚。自分の選択に何故か強く確信を持てる“あの瞬間”を、わたしもよく知っているな、と思った。ああやってふとしたときに垣間見る“希望”に、私たちは生かされ続けている。 終盤で、良嗣はかつての祖母と重なるように窓の外の景色を眺める。そして、眠りにつく微睡みの中で頭にふと降りてきた「“希望”が全ての始まり」というメッセージ。 私も、ふと意識が緩むようなときに、時間も生死を飛び越えて、糸の結び目のように絡まり合っている私たちという存在の神秘さに、なぜかとてつもなく魅了される瞬間がある。 また、その意識の緩みは、たしかに自然物と対峙したときや、入眠の意識から無意識に入る境目なんかに開きやすくなるよな、とも思った。 ルーツがないように思えても、どこにも属していないように思えても、たった今自分が踏みしめているこの大地が自分の居場所であり、自分が今まで辿ってきた道のりが自分のルーツになる。 そして、そんな私たちをいつでも支えてくれているのが、“希望”であるということ。 逃げてもいい、流されるな。 「逃げる」を自分の選択として選び取って行動するというのは、ひとつの抵抗のかたちでもあると言える。 逃げた先に何があるのかは分からない。 けれど、「ここはなんか違う」「逃げたい」という本能的な衝動は、他者によって抑え込めるものでもないのだろう。 自分のツケはあとから必ずまわってくる。 後悔したって、仮定の世界は存在しない。 それでも、そんな過去があったから今があるわけで、だからこそ「やっぱりこれしかないんだな」「これで良かったな」と思える。 私はこの本に、いや彼らに、人生をかけて大切なものを思い出させてもらったような、そんな気がする。
Posted by 
善嗣の祖父と祖母は、何かいい場所があると信じて、満州へ行き、結局は日本に帰ってきて翡翠飯店を始め、家庭(善嗣の言葉で言えば「簡易宿泊所のような家」)を築いた。 その家庭は、ルーツ(根っこ)を持たず、規範も何もない。 祖母は祖父の仕事「帰りたい」と言っていたがどこに帰りたかった...
善嗣の祖父と祖母は、何かいい場所があると信じて、満州へ行き、結局は日本に帰ってきて翡翠飯店を始め、家庭(善嗣の言葉で言えば「簡易宿泊所のような家」)を築いた。 その家庭は、ルーツ(根っこ)を持たず、規範も何もない。 祖母は祖父の仕事「帰りたい」と言っていたがどこに帰りたかったんだろうか? 希望がいっぱいあった満州の時代だろうか? 一つの家庭を築いていくのは、ルーツではなくて、「何とかなる」という希望。
Posted by 
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
戦前から現代に至る長い長い根っこ。その根っこは満州で出会い、逃げて逃げて、日本にたどり着く。ほー、長かったけれど、おもしろかった。登場人物が多すぎて、誰が誰やら分からなくなったことは多々あった。ミステリーのように枝が繋がって、お婆ちゃんが夫婦に会えなかったことは残念だけど、縁が繋がっていくんだと思った。満州事変という裏側にこんな日本人がいたかもしれないことを、本当はもっと興味を持って知らないといけない。世界情勢を絡めた描き方なのに、分かりやすい。角田光代という作家の底はまだまだ見えていない。 登場人物一人一人にコメントをつけられるのに、文字数がそれを許してくれない。そもそも名前を覚えてないわけだけど。家族ってこんなふうに作られるのかもしれない。 バラバラな短編なのに繋がってる。それが作品になる。接ぎ木されていく木のように。
Posted by 
