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タタール人の砂漠 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2013/04/18 |
JAN | 9784003271919 |
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タタール人の砂漠
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タタール人の砂漠
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商品レビュー
4.2
121件のお客様レビュー
なるほどなー。面白かったけど、わたしはやっぱりフィクションによる救済を、いつどこでも求めてしまうんだなーと思った。
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予想に反しておもしろい。もっと堅苦しいと思ってました。いや、確かに堅苦しいんですが、テーマが案外わかりやすいことと、この小説で描かれている普遍性、つまり単調な人生の浪費や指を咥えて希望を待ち続ける虚しさといったものが、いつから普遍性を持ったのだろうという疑問と、果たしてそれらは悪...
予想に反しておもしろい。もっと堅苦しいと思ってました。いや、確かに堅苦しいんですが、テーマが案外わかりやすいことと、この小説で描かれている普遍性、つまり単調な人生の浪費や指を咥えて希望を待ち続ける虚しさといったものが、いつから普遍性を持ったのだろうという疑問と、果たしてそれらは悪なのかという疑問を抱くに至り、そのおかげでいろいろと考えを巡らせられたことで、堅苦しさのなかにおもしろみを感じることができました。 前者の疑問は、解説でもありましたが、第二次世界大戦が勃発した発表当時は評価されなかったものの、時代が移り変わり、情勢の変化に応じて評価されるに至った経緯を踏まえると、自己実現を叶える余裕さが社会にあったり、そもそも自己実現を善とする価値観が醸成されたことなどが関係してそうな気がします。決して、ずーっと昔からあった普遍性ではないんじゃないかなぁと。それこそ生きることに一苦労の時代には生まれない価値観ではないかな。 後者の疑問は、前者の疑問に繋がるところですが、本書は見方を変えると、主人公のドローゴは何の変化もないある意味では平和な人生を過ごせているわけで、こういった単調さや平穏を求める人からするとはたしてこの小説は悲しい物語にうつるのでしょうか。私はこのような人生は嫌だなぁと思う立場ですが、昨今の世の中をみるに、なんとなく波風立てずに生きていく人生を選ぶひとはそれなりにいるんじゃないかなぁと。 最後に印象に残った一節を。 「たとえそれが弱音であったとしても、結局自分はこの世にひとりぼっちで、おのれ以外は誰ひとり自分を愛してくれる者はいないのだと悟った」 自分の人生は自分で決めるんだなぁとしみじみ…
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この作品は、人生そのものである。これを面白いと思えたなら、人生もそう悪くないのかもしれない。その面白さは、主人公への同情ややるせなさで、身につまされ、心がざわついているだけなのかもしれない。もしそうであるなら、主人公ドローゴの分まで、老いゆくことに悲壮感を滲ませぬよう毎日少しずつ...
この作品は、人生そのものである。これを面白いと思えたなら、人生もそう悪くないのかもしれない。その面白さは、主人公への同情ややるせなさで、身につまされ、心がざわついているだけなのかもしれない。もしそうであるなら、主人公ドローゴの分まで、老いゆくことに悲壮感を滲ませぬよう毎日少しずつ前を向いて、進んで行かねばと思う。
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