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わたしが・棄てた・女 新装版 講談社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2012/12/14 |
| JAN | 9784062773027 |
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わたしが・棄てた・女 新装版
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わたしが・棄てた・女 新装版
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商品レビュー
4.1
71件のお客様レビュー
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ラストが衝撃で、悲しかった。 読んでいて考えたのは、報いとは何なのか、運命とは何なのかということだった。悪いことをした人間が不幸になり、善良な人間が救われるわけではない。ミツの死も、何か大きな意味があるというより、理屈のつかない死がこの世界にはありふれているのだと思えて仕方がなかった。 だからこそ、ミツには何か決定的な出来事と出会わせてもよかったのではないかとも思う。たとえばたえ子の死のようなものを通して、ミツ自身が何かを受け取り、そこから生き方を選んでいく。その過程がもう少しあれば、ミツが作者の思想を背負っている人物には見えにくかったかもしれない。 書こうとしている人間の弱さのようなものは分かる。ただ、冷めてしまった。 ミツの死が特別な悲劇というより、どこにでもありうる死に思えたこと。その理不尽さが、良くも悪くもずっと残っている。
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遠藤周作や三浦綾子はクリスチャン作家として有名であるが、彼等の作品に共通するテーマとして「愛」や「赦し」がある。 この「わたしが・棄てた・女」は森田ミツの「愛」を描いた物語である。 主人公の吉岡努と出会ってから彼女の人生は一変する。 ハンセン病についても書かれており、当時の排他...
遠藤周作や三浦綾子はクリスチャン作家として有名であるが、彼等の作品に共通するテーマとして「愛」や「赦し」がある。 この「わたしが・棄てた・女」は森田ミツの「愛」を描いた物語である。 主人公の吉岡努と出会ってから彼女の人生は一変する。 ハンセン病についても書かれており、当時の排他的な差別がミツを苦しめた。 ミツの感情はジェットコースターのように揺さぶられドン底まで落ちてしまう。なぜ自分だけこんなに苦しい思いをしないといけないのか、と神をも恨む。 客観的にみれば森田ミツの人生は不幸で不憫なものであるが、はたして本当にそうなのだろうか。 不幸で不憫な人間が他人に対して愛を与えることができるだろうか。 この物語に希望はあるのか。 愛について考えさせられる作品だ。
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今でこそ、ハンセン病は不治の病ではないし、簡単に感染する恐ろしい病気ではないと理解されているが、ひと昔前までは親や友人、社会と隔離されまるで罪人かばい菌のような扱いを受けていた。弱い者やマイノリティを見つけると、人は差別したがる。表立って差別しなくても、今ならSNSで攻撃したりする。人間の持つ悲しい一面だ。 貧しく愚鈍でブスな森田ミツ。ハンセン病と診断され一度は隔離病院に入るが、誤診とわかり退院することになった。が、社会に戻っても居場所はない。結局病院に戻り修道女の手伝いをする。差別のない心優しい修道女は言う。「この病気は病気だから不幸じゃないのよ。今まで自分を愛してくれた家族や恋人にも見捨てられ孤独になるから不幸なの。でも不幸な人の間にはお互いが不幸という結びつきができるわ。たがいの苦しさと悲しみを分けあってるの。そんな交わりは普通の世間では見つけられないわ。考えようによってはここで別の幸福が見つけられるのよ。」一般社会で生きづらいミツは、ハンセン病院に自分の居場所を見つけたのではないでしょうか。 自分の性処理のためにミツと交わった学生吉岡の話が並行して語られている。ミツを小馬鹿にしながらも心の中のどこかで気にかけている。入社した会社の社長の姪っ子を嫁にするという計算高さも持ち合わせながら、遊びで一度だけ付き合った愚鈍な女に年賀状を書き、死んでしまったことを知って寂しさも感じている。吉岡もまた孤独な人間なのかもしれない。
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