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わたしが・棄てた・女 新装版 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2012/12/14 |
JAN | 9784062773027 |
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わたしが・棄てた・女 新装版
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商品レビュー
4.2
55件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
映画化や舞台化もされた遠藤周作の「軽小説」(「解説」より)で、昨年ドラマ『不適切にもほどがある!』が話題になったが、本作はそんな「不適切」な時代を舞台にしている。執筆された時期を考えればもちろん仕方はないのだが、どうしても個人的に馴染めない部分が多くて、まずその時点で残念ながら高い評価を与えられなかった。吉岡努の女性に対する考えかたもそうだし、なによりも本作の根幹を成すハンセン病に対する考えかたも、いまではそれを「不当な差別」であると常識的に知ってしまっているから、もちろん執筆当時の社会的な扱いを考えれば当然なのだが、何箇所かさすがにそれはないだろうという感想が頭を擡げてきて、素直に読み進めることができなかった。また、森田ミツという女性にも共感ができなかった。このブクログに投稿された感想を読むとミツに感動する向きもあるようだが、ミツはたしかに献身的な女性とはいえ、わたしはこの女性はいわゆる境界知能ないしは軽度の知的障碍なのではないかと思う。近年歌舞伎町附近での「立ちんぼ」が社会問題になっているが、こういった立ちんぼのなかにも境界知能の人間が多いのではないかと言われている。ミツも心優しいといえば聞こえは良いが、吉岡のいうことをなんでもかんでもすぐに鵜吞みにしたり、他人に言われるがままに風俗店で働いたりと、とてもマトモな思考力とは思えない。まるでホストの甘言に言われるがままに売春をする立ちんぼの女性の相似形である。著者がどの程度までミツという人物を造形したのかわからないが、かりにわたしの想像どおり知能になんらかの問題がある人物を想定して描いているとして、そのこと自体をもって個人ではどうしようもない問題として同情する余地はあると思う。しかしわたしはそれよりも嫌悪感のほうが先行してしまって、とてもミツという人物に想いを馳せるような気にはなれなかった。結末をいかに美談のように仕立てようともそれは変わらない。「軽小説」というだけあってなるほど軽く読むことはできたのだが、内容はけっして軽くなく、感想も最後まであまり良くないままであった。
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これを本当に理解するには何度か読む必要があるのだと思うが、二度と読む気になれない でもそれくらいリアリティがある よくも悪くも、ずっと心に残る忘れられない本 男なら誰でもこんな経験があるということをこの本を絶賛した人が言っていたし、他の人の感想を読んでもそういうのをいくつか...
これを本当に理解するには何度か読む必要があるのだと思うが、二度と読む気になれない でもそれくらいリアリティがある よくも悪くも、ずっと心に残る忘れられない本 男なら誰でもこんな経験があるということをこの本を絶賛した人が言っていたし、他の人の感想を読んでもそういうのをいくつか見つけた 実際そういう人は多いのだと思う でも男がみんなこうなのだとしたら、ちょっと人間不信になりそう!
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教養なく見た目もよくない森田ミツは、修道女に「一番好きなのはミッちゃんみたいな人。どういう人になりたいかと問われればミッちゃんのような人」と言わしめ、自分を棄てた吉岡に「聖女」と言わしめる。 他者に強く強く共感し、自分ごとのように他者の苦しみを受け止め、他者の苦しみを見過ごせな...
教養なく見た目もよくない森田ミツは、修道女に「一番好きなのはミッちゃんみたいな人。どういう人になりたいかと問われればミッちゃんのような人」と言わしめ、自分を棄てた吉岡に「聖女」と言わしめる。 他者に強く強く共感し、自分ごとのように他者の苦しみを受け止め、他者の苦しみを見過ごせないミツ子は、それが美しい行為であることに本人は全く気づいていない。だからこそ、その心の清らかさに周囲が圧倒される。 社会の角で生きて早逝したミツ子は、確かに「消すことのできぬ痕跡」を吉岡に残した。私自身もまた本書を通してミツ子と出会い、その痕跡を残されたような気がする。
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