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アーネスト・ヘミングウェイ こころ朗らなれ、誰もみな 柴田元幸翻訳叢書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | スイッチパブリッシング |
| 発売年月日 | 2012/11/16 |
| JAN | 9784884184308 |
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アーネスト・ヘミングウェイ こころ朗らなれ、誰もみな
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商品レビュー
4.1
11件のお客様レビュー
シンプルな言葉で深い世界を描く短篇集は、日常の何気ない出来事を通じて、心の奥深くに触れる余韻を提供します。著者の従軍経験が生み出した生々しい描写や、戦争による心の傷を持つキャラクターたちの姿が印象的で、特に主人公ニック・アダムスの成長や内面の葛藤が丁寧に描かれています。作品には、儀式のような静けさが漂い、食事や釣りといった日常の動作が繊細に表現されることで、読者は自然と物語に引き込まれます。ラストの余韻が心に残る作品たちが、日常の中の深い意味を再考させてくれる一冊です。
※この内容はAIが作成したものであり、ブックオフ公式オンラインストアの見解や意図を示すものではありません。
解説にあるとおり、シンプルな文章で登場人物の内面に入らないヘミングウェイの文体、その文体の魅力は短篇にこそ発揮される、とのことで良い短篇が多かった。 一番はじめの「清潔な、明かりの心地よい場所」は、カフェで二人のウェイターがなかなか店から帰らない老人について、話しているという内容...
解説にあるとおり、シンプルな文章で登場人物の内面に入らないヘミングウェイの文体、その文体の魅力は短篇にこそ発揮される、とのことで良い短篇が多かった。 一番はじめの「清潔な、明かりの心地よい場所」は、カフェで二人のウェイターがなかなか店から帰らない老人について、話しているという内容。家に帰りたくない、何かを抱えた人がいる、というのになんだか記憶に残る。
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ヘミングウェイ短編集。 ヘミングウェイの分身と称される、ニック・アダムスが主人公の作品が多い。 戦争を舞台としていたり、あるいは少年時代の田舎町を舞台としていたり、シチュエーションは様々だが、どれもなんというか、「なんてことのない」出来事を語ったものが多い。 ラストを飾る「最後の...
ヘミングウェイ短編集。 ヘミングウェイの分身と称される、ニック・アダムスが主人公の作品が多い。 戦争を舞台としていたり、あるいは少年時代の田舎町を舞台としていたり、シチュエーションは様々だが、どれもなんというか、「なんてことのない」出来事を語ったものが多い。 ラストを飾る「最後の原野」は、保安官から逃亡する少年とその妹の話で、その逃亡の様に若干ハラハラとさせられたりもするが、それでも何か劇的、ドラマチックな部分はそんなにない。 それよりも共通するのは、何気ない日常を描く中での、余韻。 「ん?どういう終わり方だ、これ?」という最後の数行。 私が今更語るまでもなくの巨匠であり、彼の文章力なんて私が語るのも大変におこがましいくらい、全編にわたって素晴らしい文体が続くのだけれども、その中でもこの余韻。 ぜひ、味わってみて欲しい。
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「二つの心臓の大きな川」を読み返したくなったところでタイミングよく、柴田元幸さんが心惹かれた短編を厳選して新たに訳されたという本書を知った。ちなみに柴田訳では『心臓の二つある大きな川(原題:Big Tow-Hearted River)』 となっている。 主人公のニック•アダムズ...
「二つの心臓の大きな川」を読み返したくなったところでタイミングよく、柴田元幸さんが心惹かれた短編を厳選して新たに訳されたという本書を知った。ちなみに柴田訳では『心臓の二つある大きな川(原題:Big Tow-Hearted River)』 となっている。 主人公のニック•アダムズは丘を越えて行き、森の中に鱒釣りのためのキャンプを張る。 冷たく澄んだ水の中でまるでじっとしているかのように、流れに逆らって泳ぐ鱒の煌めき。折り取られたばかりの枝が放つ新鮮な香り。丹念に作る工程が書き込まれた素朴な料理の味わい(熱々のビーンズとスパゲッティにはトマトケチャップがかけられ、ソースの着いた皿はパンできれいに拭われる)。針に掛かった鱒が竿を大きくしならせて必死に抗う手応えと充実感。 瑞々しく生き生きとした文章によって、ニックの五感を通じて自然に触れているかのような心地よさを感じることができる。 しかし短編集を通して読めば、ニックが第一次大戦の従軍中にイタリアで頭部を負傷し、それと並行して精神を病んでいることが明らかにされている。また、帰還兵として帰郷しても、平穏は得られていないことも確かだろう。そうして読むと、ニックが汽車から降り立つ町が火災で失われたまま放置されていることも、焼け野原に住むバッタが一年経っても黒いままなことも、ニックの傷ついた心象を反映している。また、短く行動の一つひとつを描く描写パターンも、できるだけ考えるのを避けて目の前の行動に集中することで発作を遠ざけようとするニックの姿勢の顕れと捉えられる。まだニックは深い湿地に分け入る準備は整っていない。それでも失われる前に過ごした川での釣りは、ニックを深く静かに癒していく。 柴田さんはニックの物語を作品の発表順ではなく、少年から青年への成長順に並べ変えているが、ニック少年と妹の絆を描いた『最後の原野』は敢えて『心臓の二つある大きな川』の後に置かれている。この順番で読むと、描かれていないニックの心には妹リトレスとの思い出が去来していたんだとつい空想したくなる。 ヘミングウェイ最初期の短編集に収められた『心臓の二つある大きな川』と晩年の未完に終わった作品である『最後の原野』を並べて読むことで、二つの作品が響き合い深い余韻が心に残った。
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