犯罪者 クリミナル(下)

太田愛【著】

• 販売会社／発売会社: 角川書店/角川グループパブリッシング
• 発売年月日: 2012/09/27
• JAN: 9784041102961

商品レビュー

2024/11/03

先に天上の葦を読んでハマったので、期待して本作を読んだら…やはり面白い！この３人の個性がここまで惹きつけるんだろうなぁ。
他の登場人物も皆印象深く描かれている。狡猾な磯部、何故か及川光博のイメージが浮かぶ服部、正義感を貫く鳥山、どうしようも無いクズな平井（そんな男が名誉に目が眩む人間性を見せる描き方が秀逸）、芯が強そうな野村、これから長い戦いに挑み続けるであろう山科早季子、クセの強い業界人小田嶋、その小田嶋を蹴落とそうとする松井、真っ白な新人伊原、栄光から次の人生を歩んだ杉田、温かい家庭を築かせてあげたかった瞬と奈津、自分の事しか考えない森村と宮島、最期を思うと胸が締め付けられる雄太、その雄太に思いを馳せた稲葉、修司を受け入れてくれた洋平、真っ当な道を進んでいれば優秀な社会人だっただろう滝川、ずっと苦しみ続けた中迫、その周りをとりまく碧子、頼子、敦美、そして最愛の家族に先立たれ信念を貫こうとした真崎…。
これだけ素晴らしく面白い作品を生み出した太田さんが脚本を担当した相棒もきっと面白いんだろうなぁ、観たこと無いけど。
早く幻夏を読まなければ。

2024/09/26

上下合わせてこんなに長いのにそれを感じさせない、勢い！下巻なんて、読むのを止められなくて一度に読み切りました。
どこが、何が、そんなに面白いか、考えてみるまでもなく、単純にまず、映画を見てる感じで、途中で映像が切れることなく進んでいくんです。

分かりやすく、悪が描かれているのも
長いけど中弛みしなかった理由の一つでしょうか

でも、こういうのって、会社のトップのせいでそこで働く平社員達も巻き添え食うのかなぁ。その人達にも生活あるのになぁ
でも主人公たちのやってることだって正義のはずだし。

とか思いつつも、
とにかくトップのやつら嫌なやつー！
仲間で協力する感じ、頭を働かせて作戦を練る感じ、
奥にある熱い思い、
（いかにもいい人ばっかりとか、押し付けがましい熱さは苦手なのですが）
人間臭さとか、ちょっとダメなところも描かれていてそこも魅力的でした。

2024/08/01

面白かった！
上巻は事が進みすぎて、なるほど、ドラマ脚本出身だから事件が起こり続けなくてはならないのか、って思ったけど、下巻に入って面白さ加速。
真崎の心理とか泣けるし、磯辺と服部は下衆悪だし。中迫さんや鳥ちゃん良心的だし。
映像出身ってのが本当に頷ける。ラストのアクション的なシーンとか、目に浮かぶし。ラストのラストの静かなところとか、映像にしたらいい余韻だろうなあって思った〜。
エンタメ面白い！！って作品！