商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 偕成社 |
発売年月日 | 2012/06/22 |
JAN | 9784037441609 |
- 書籍
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八月の光
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八月の光
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商品レビュー
4.1
24件のお客様レビュー
広島に原爆が落とされた日。一瞬で街が壊滅し、人々は死んだ。助かった人も人とは違うものになってしまった。あまりにも恐ろしい原爆の威力だが、児童書だからか読みやすい。あの戦争であんな恐ろしいことがあったことを決して忘れてはいけない。それが後世に生まれた者の義務ではないか。「あの日を知...
広島に原爆が落とされた日。一瞬で街が壊滅し、人々は死んだ。助かった人も人とは違うものになってしまった。あまりにも恐ろしい原爆の威力だが、児童書だからか読みやすい。あの戦争であんな恐ろしいことがあったことを決して忘れてはいけない。それが後世に生まれた者の義務ではないか。「あの日を知らない人たちが、私たちの記憶を自分のものとして分かち持てるように」。
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実在のモデルを元にした短編物語集。 あの朝、ヒロシマでは一瞬で七万の人びとの命が奪われた。表紙をめくるとこの文が目に入ってくる。タイトルの”八月の光”の意味がここで明らかになる。 「雛の顔」ある朝、昭子の母真知子は今日はよくないことがおこると言って勤労奉仕に出かけなかった。昭子は学校へ行く途中で強烈な光に叩かれ吹き飛ばされる。自分は長い間寝付いたものの起き上がれるようになったが、母は市内へ手伝いに行き被爆したことが原因で亡くなってしまう。やっと普通に起きられるようになった昭子は、崩れた土蔵の壁の下に黒い雨で顔を汚したお雛様を見つけ、亡くなった人たちのことを思い出しようやく涙を流すことができた。 「石の記憶」父が南方で亡くなり母と二人暮らしの光子。爆撃がひどくなるという噂を聞いて母は疎開の準備を始める。来週には越そうと言って銀行に出かけ、原爆が落とされた後母は帰ってこなくなった。3日後、母を探しに行った光子は銀行前にのこっている影が母の座っていた跡だと知る。光子はその跡に母のぬくもりを感じ、何度も石段をさすっていた。 「水の緘黙」原爆投下後、子どもや女の人の助けを振り切って逃げた僕は、置いてきた人びとの影に追いかけられる幻想が頭から離れず自分が誰か分からなくなってしまった。ある日オルガンの音色に導かれ教会に通うようになる。初めは音楽を聴くために通っていたが次第に牧師と話をするようになり、他の人の経験を知ることで自分に何が起きたかを思い出そうとすることができるようになった。やがて、助けてと言ったと思っていた少女が実は逃げてと言っていたことを思い出し、少女の両親へ少女の最後を伝えることができた。そして生きている自分たちが死んでいった人びとのことを忘れずに伝えていかなければと思い、自分の名前を思い出すことができた。 重いテーマだがしっかりと書いている。原爆投下後の人びとの様子も誤魔化さず大げさでもなく淡々と描いている。1話2話の登場人物が3話めに描かれていて月日の流れが実感できる。戦争、そして原爆が多くの人生をいきなり変えてしまったということを自分に引き当てて考えることができる。
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広島、原子爆弾にあった人の3つのストーリー。勘が鋭く少女のままのような不思議な雰囲気の母が、あの朝は勤労奉仕に行かない言って原子爆弾を免れるも、黒い雨に打たれて死ぬ。疎開することを決めて銀行に朝早くお金をおろしに行った母が銀行の階段で一瞬で焼かれて影になる。幼い娘は母を探しに銀行...
広島、原子爆弾にあった人の3つのストーリー。勘が鋭く少女のままのような不思議な雰囲気の母が、あの朝は勤労奉仕に行かない言って原子爆弾を免れるも、黒い雨に打たれて死ぬ。疎開することを決めて銀行に朝早くお金をおろしに行った母が銀行の階段で一瞬で焼かれて影になる。幼い娘は母を探しに銀行まで来て影になった母を見つける。梁に敷かれ逃げられない女生徒を見過ごしたことで、自分自身が誰なのかも思い出せなくなった僕。
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