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1Q84 BOOK 3(前編) <10月-12月> 新潮文庫
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1Q84 BOOK 3(前編) <10月-12月> 新潮文庫

村上春樹【著】

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1Q84 BOOK 3(前編) <10月-12月> 新潮文庫

935

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2012/05/29
JAN 9784101001630

1Q84 BOOK 3(前編)

¥935

商品レビュー

3.8

228件のお客様レビュー

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2025/11/24

村上春樹は20年近く続けてきた一人称「僕」で小説を書くことがだんだん息苦しくなってきて、『ねじまき鳥クロニクル』(1994)を最後に、三人称での語りを取り入れたみたい(参考文献:村上春樹『職業としての小説家』新潮文庫) 『1Q84』は、カルト集団のリーダーを暗殺した青豆と、青豆...

村上春樹は20年近く続けてきた一人称「僕」で小説を書くことがだんだん息苦しくなってきて、『ねじまき鳥クロニクル』(1994)を最後に、三人称での語りを取り入れたみたい(参考文献:村上春樹『職業としての小説家』新潮文庫) 『1Q84』は、カルト集団のリーダーを暗殺した青豆と、青豆と特別な関係を持つ天吾の2人の三人称の語りで交互に物語が進んできたけど、この巻からはまさかの牛河(カルト集団に雇われた醜い容貌の追跡者)の語りも加わった! 青豆と天吾の周囲には時空や次元を超える不思議な世界があるけど、そこに現実世界の牛河が加わることで、スイカに塩をかけて甘さを引き立たせるような効果が生まれた ところで、安達クミという登場人物が自分のことを、「パッとしない名前でしょ?」と言うシーンがあり、なんで??としばらく考えてたけど、名前の最後に"ん"を付けたらっていうこと!?(まさかまさか) Haruki Murakami gradually found writing novels in the first person using "boku" (I), which he had continued for nearly 20 years, to be increasingly stifling. After "The Wind-Up Bird Chronicle" (1994), he began to incorporate third-person narration (Reference: Haruki Murakami, "Novelist as a Profession," Shincho Bunko). In "1Q84," the story had progressed alternately from the perspectives of two characters: Aomame, who assassinated the cult leader, and Tengo, who has a special relationship with Aomame. However, from this volume onward, unexpectedly, the perspective of Ushikawa (an ugly tracker hired by the cult) was added! Around Aomame and Tengo exists a mysterious world that transcends space, time, and dimensions. By adding Ushikawa's viewpoint from the real world, it created an effect like sprinkling salt on a watermelon to enhance its sweetness. By the way, there is a scene where a character named Kumi Adachi says, "Isn't it a dull name?" I wondered why for a while—but does it mean that adding the syllable "n" to the end of the name would change that!? (No way, no way)

Posted by ブクログ

2025/11/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とても冗長的に感じ 読みにくい一巻でした 牛河の章は必要なのかな 非合理的な嗅覚?そこまで見抜けるか… NHK訪問員の話もいちいち長いし ここまで良いテンポて来てた気がするのに クライマックス前に何が意味があるのかな

Posted by ブクログ

2025/10/09

ある種、秩序やルールが存在する世界 それは、体系的に描かれた文学の世界そのものであり尚且つ我々が向かい合う社会構造そのものである。 それが能動的に襲ってくるということが起きないだけで つまりはデタッチメント的側面で生きていても社会との接点や、その牙から掻い潜ると言うことは上手く実...

ある種、秩序やルールが存在する世界 それは、体系的に描かれた文学の世界そのものであり尚且つ我々が向かい合う社会構造そのものである。 それが能動的に襲ってくるということが起きないだけで つまりはデタッチメント的側面で生きていても社会との接点や、その牙から掻い潜ると言うことは上手く実行することはできないのだ。 秩序は個人を強制的に社会に同居させそれはある種困惑を産むかもしれないが、それは適合も産む 変化は進化であり、退化も進化なのだ。 村上春樹がエルサレム賞でしたスピーチ 卵と壁 まるで、ルールは壁で個人は卵である。 それを体現しているかのように理不尽に、天吾と青豆の元に秩序は襲いかかる -------- 2人は世界の秩序に飲み込まれて言ったかのように見えた しかし、それは秩序ではなく元から存在した不確かで意地悪ななにかであった 人間は生まれながらにして、家庭や教室という秩序建てされた環境での生活を強いられる (例えば青豆で言えばカルトである) つまり、我々はいくら社会と距離を取っていたとしてもそれと生まれた時から結びついて言ってしまっているだ 簡単に言えばデタッチメントはこじんでの成立も破綻している それがわかった巻であった しかし、それを法を犯そうした途端に彼らに牙を剥く 殺人罪、そして虚偽の詐欺罪 彼らが無意識に潜在的に犯した罪こそが彼らを秩序なき1Q84の世界に導いたのだと確信をする。 その世界で個人的な社会である、自分と向き合い社会との接点を上手く得る 今度は社会との接点、そして理不尽なまでに牙を持った1Q84の世界との仲直りだ これを読んでいた際彼らに必要なのは正常の生活に戻ること、 つまり彼らが理想として掲げて生活する個人地味た生活に戻ることだと思っていた しかし、そうでは無い、彼らに必要だったのは社会との和解だったのだ。 牛河についても面白い、ねじまき鳥クロニクルの牛久を思い出すが、彼を醜いと稀有する人々により彼は自分を醜いと定義している。 それはある種の生きやすさを彼に産んでいる 不動産でやけに信用された際には彼が新人だからなのかと思い込む描写が描かれる。 しかし、それは違う。本質的に牛河が醜いかは彼が語る彼自身にか定義されていないのだ。 それが面白い。その構造が面白い ルールや社会は他人が決めているのもである種距離をとって生活をする、しかし、それを無くして生きることは出来ないという現れなのだ。 とにかく次巻で完結だ ポストモダン的な彼らは世界とどのように接点を見つけるのか、それとも社会へのデタッチメントを貫く為の何かを見つけるのか 村上春樹は何を思うのか とても楽しみである

Posted by ブクログ