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人権を創造する
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人権を創造する

リンハント(著者), 松浦義弘(訳者)

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人権を創造する

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2011/10/15
JAN 9784000234986

人権を創造する

¥3,740

商品レビュー

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2026/02/09

 18世紀以降に大西洋両沿岸領域で成立した「人権」観念の歴史。「人権」が何であるのか、直接的に言及するものは誰もおらず、フランス革命の思想家、アメリカ独立戦争の建国の父らが「人権は神によって与えられた生得の権利である」(ジェファソン)、「善悪を識別する判断力を備えた自由行為者が持...

 18世紀以降に大西洋両沿岸領域で成立した「人権」観念の歴史。「人権」が何であるのか、直接的に言及するものは誰もおらず、フランス革命の思想家、アメリカ独立戦争の建国の父らが「人権は神によって与えられた生得の権利である」(ジェファソン)、「善悪を識別する判断力を備えた自由行為者が持つものである」(ブラックストーン)など。  人間である以上、それが何であるかは自明(Self-evident)であろうので、それが何であるかは述べなくてよいのである。リン・ハントは同意しないかも知れないが、それが何であるか、これまでの読書を含めて述べる。 【前提】 生得の権利、自然権(Natural rights)とは、物理世界の中にある物理的実体である人間が物理的に成し得ることである。 【主張】 人間が生得に成し得ることとは、1.社会契約によってgive upした物理的に可能な行動をすること、2.発明・発見を隠すことである。 【結論】 人権を守らなければならないのは、その人が1.抵抗権行使によって反撃してくるかもしれない、2.お前の生命を救う知識を教えてくれなくなるかもしれないからである。  リン・ハントがどう考えているかについては今から読む(現在第1章)。共感性は「協力する個体は生き残る」ことから進化的に獲得されたに過ぎず、論理的帰結ではないのではないか。(2026/2/9) 【論評】  リン・ハントは、1.フランス革命期に拷問が禁止された、2.その禁止を含む国家による権利の承認が各人種コミュニティに広がった、3.拷問が禁止される際に、(当時の法廷特殊の社会習慣に依存する形式に導出される形で発生した)共感に訴えかける方法によって拷問禁止の法令(判例)が成立した、の3点によって「人権」が成立した、と論じる。  2.について、その適用の拡大が人種コミュニティを包摂する形式で広がっていったことから考えて、その根源は「報復の可能性の排除」と考えたほうが、より動機を理解しやすい。ある人種のおじさんを拷問すると、そのコミュニティの人々が報復を仕掛けてきて、戦争になるのは歴史上例のたくさんあることであろう。それを避けるためにその領域の支配集団が自然に権利のある「拷問」をgive upすることを選択するのは、コミュニティのメンバーを刺激しないためと考えた方が人間の心理に即していると言えるだろう。このコミュニティのメンバーが拷問されたおじさんの報復を決断するのは「共感」に基づくと言えるかもしれないが、支配集団が拷問をgive upするのを「共感に基づく」というのは無理がある。「支配集団のメンバーが拷問されたらどうするか?報復するだろう」という共感が発動したということならあり得る。  「人権の保障」のある特殊な場合として、「拷問の禁止」「傷つけられる者への共感」と言い換え、この時点の歴史において、カソリック、プロテスタント、ユダヤ人の集団を集団内に包含できたことはこのひとつの歴史の文脈としては正しいかもしれないが、それは特別な場合であって、ジェファソンやブラックストーンはもっと一般的な言明をしていると思われる。  余談であるが、より多くの集団を包摂でき、より大きな集団を形成できれば、より強力な自由経済圏を持つことができ、全員が得をするというのが、経済学の教えるところである。

Posted by ブクログ

2025/11/30

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Posted by ブクログ

2025/02/15

人権を創造する リン・ハントを読んだ。 すごい本だとおもった。 フランス人権宣言、アメリカ独立宣言など初期の人権宣言において、人権は「自明」であるとされる。本書では、この自明性を、生理的な「共感」を基盤にしていることが、示されている。この共感が以下の2つの流れで社会にひろがった...

人権を創造する リン・ハントを読んだ。 すごい本だとおもった。 フランス人権宣言、アメリカ独立宣言など初期の人権宣言において、人権は「自明」であるとされる。本書では、この自明性を、生理的な「共感」を基盤にしていることが、示されている。この共感が以下の2つの流れで社会にひろがったことが、一つの流れとなって18世紀末の各宣言につながるとする。 1.拷問への社会議論(合わせて印刷による広い情報展開も) 2.小説の普及による他者への共感体験と「個人」感覚の広がり この宣言から共感に基づく人権とそれによる平等の拡大がマイノリティなどに対して順に広がったことが示される。そういった拡大の歴史をみるとなマイノリティでは「ない」女性の人権/平等の進みが遅かったことには、驚く。また、「理念的な人間に生得的に平等な人権概念」の発生により、その後に、むしろナショナリズムなど歴史/物語をもった国家/民族、生態的な違いのある人種/性別などの区別や差別が刺激/強化されてしまったという皮肉が示されている。 人権の自明性については、本書の締めくくりの言葉である、「あなたは(他者が)人権を侵されたときに心の痛みを感じるがゆえに人権の意味を知っている(自明である)」から、非常に納得できた。

Posted by ブクログ