商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 地方小出版流通センター |
発売年月日 | 2011/05/25 |
JAN | 9784904855027 |
- 書籍
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菜食主義者
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菜食主義者
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商品レビュー
4.1
77件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
初のハン・ガン作品です! 以下、軽くなぞる程度のネタバレがあります。 家父長制の暴力と女性が生きていくことの絶望がそこそこ書かれている作品だと感じました。ですが、わからないのは、なぜそんなにも植物にこだわるのか?という部分。当たり前のことですが植物にも雌しべと雄しべはありますし、生殖で増えます。植物は争わないからなのか。でもそれも植物になってみないとわからなくないですか? 単純に、もういっそものいわぬ何かになりたいということなのか?それとも、文章の端々にあるように、理解できないのに理解しようとするなと、理解することそのものがナンセンスなのか。わかりません。 文章は表現が細かく、世界観に入りやすいように思います。だからこそ、私はもう読みたくないな。 個人的には、ヨンヘの父親がヨンヘに無理矢理物を食わそうとするところ、登場する男性たちのドン引きするほどの身勝手さ、暴漢のような性行為の表現、非常に無理です。『蒙古斑』の章のあれこれが読み解く鍵のひとつだろうとは思いますが、ヨンヘの姉インへの夫の自己中具合が私は特に無理です。自分のことしか考えてなくて怖すぎる。 モラルハラスメント、DVにトラウマがある人は本作を読まないほうがいいのではないかと思います。 名作だとは思いますが……韓国の多くの男性たちのことを知らないと本作の真意は読み取れないのではないか、とも思っていますし、無理に読む必要はないとも感じています。一方で、この作品に救われる人もいるんだろうとも思っています。 だらだらと書いてきましたが、おすすめするには難しい作品として感想を閉じさせていただきます。
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ハン・ガンの小説の中では非常に読みやすい部類に入るのではないか。 人間として生きることを拒否したヨンヘと、ヨンヘに惹かれて押し殺していた自分の欲望の蓋を開けてしまう義理の兄。そして、ヨンヘを介抱している間に自分もまたヨンヘと同じだということに気づいてしまう姉。 それぞれがそれぞ...
ハン・ガンの小説の中では非常に読みやすい部類に入るのではないか。 人間として生きることを拒否したヨンヘと、ヨンヘに惹かれて押し殺していた自分の欲望の蓋を開けてしまう義理の兄。そして、ヨンヘを介抱している間に自分もまたヨンヘと同じだということに気づいてしまう姉。 それぞれがそれぞれの形で、存在することの孤独さと困難さに気づいていく。 気づかなかった方がよかったのか? どの道も地獄だ。地獄の中で生きていく人たちを描いたハン・ガン。誰しもが地獄の中で生きていく。 発狂しないためには、地獄に慣れていかなければならないのだ。
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女性の社会的抑圧、苦悩、願いが、韓国社会をモデルに描かれる。男の暴力性、衝動性も。動物性と植物性の対比も。
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