商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ポプラ社 |
発売年月日 | 2011/06/14 |
JAN | 9784591121689 |
- 書籍
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冥
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冥
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商品レビュー
3.3
5件のお客様レビュー
ヘンリー・ジェイムズは、心霊ものなのか、いや、そういう話ではないのか、これどういうことなのか?他の二作もなかなかどうとでも捉えられそうで難しい作品ですね。82/100
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「バイオリン弾き」 素晴らしい人物に出会っても、羨ましさや悔しさに捻じ曲げられた捉え方しかできないことがあるのだ。 ヘルムストーンは、ホートボーイの才能や努力の跡を知ることによって、彼の人柄も素直に受け入れることができた。 ホートボーイには、栄光の後に没落があったのかもしれないが...
「バイオリン弾き」 素晴らしい人物に出会っても、羨ましさや悔しさに捻じ曲げられた捉え方しかできないことがあるのだ。 ヘルムストーンは、ホートボーイの才能や努力の跡を知ることによって、彼の人柄も素直に受け入れることができた。 ホートボーイには、栄光の後に没落があったのかもしれないが、それを乗り越え、バイオリン弾きとして生きる今が、一番自由で幸せなのかもしれない。 「冥」には、目に見えない神仏の作用 という意味もある。 この作品はそのような力を感じる。 「夢の国」 この文章は詩だな、と思って読んだが、案の定だった。 彼女との思い出をクリアに保つためにも、再度その場所を訪れない方がいいだろうな、と私も思う。 行くなら、うんと年をとってからのほうが良いかもしれない。 美しく苦しい幻のような、切り取られた世界のような8週間。 この作品の「冥」は、心の奥深く、や、あの世、といった意味だろう。 「にぎやかな街角」 この話は好きでない。 前半は変な例えが多くて読みにくい。 ニューヨークの街が30年を経て驚愕するほど変わっていたら、確かに、ここに住み続けていたら自分はどうなっていただろう、と思うこともあるかもしれない。 そうだとしても、その思いに対するブライドンの執着は激しすぎる。 自分が選択した自分の人生に対して、誇りを持たずにつべこべ思うのは、女々しい。 夜の広い屋敷で自分の分身の気配を追いかけ歩き廻る姿は、悪夢のようで引き込まれた。 閉じた扉に対峙する場面も、その緊張感に圧倒された。 しかし、私が予感していた通り、結局分身は素晴らしいものではなかったのだ。 結末もなんだか出来過ぎていて、私の好みではなかった。 この作品の「冥」は、暗いという意味だろうか。 物理的に屋敷の暗さ、ブライドンの人生というものに対する暗さ。
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・メルヴィル「バイオリン弾き」 やっぱりメルヴィルかっこいい。何言ってんのかさっぱりわからん。 なんだろうなぁ、小難しいこと言ってそうで何も言ってないようなユーモアとか、フックの効いた語り口というか。なんかツボ。渋い。 他人の評価に絶望していた詩人が、無名のバイオリン弾きに参っち...
・メルヴィル「バイオリン弾き」 やっぱりメルヴィルかっこいい。何言ってんのかさっぱりわからん。 なんだろうなぁ、小難しいこと言ってそうで何も言ってないようなユーモアとか、フックの効いた語り口というか。なんかツボ。渋い。 他人の評価に絶望していた詩人が、無名のバイオリン弾きに参っちゃう話。 ・トラークル「夢の国」 オーストリア・ザルツブルク。 詩だったのか? よく噛まないで飲んじゃった。 ・ヘンリー・ジェイムス「にぎやかな街角」 ニューヨーク。 「ねじの回転」の人か…読んでないけど。ジョイスやプルーストに影響を与えた心理小説の祖…。うーん、苦手くさい。 ずっとヨーロッパ住んでたけどン十年ぶりにアメリカに戻ってきて、いまは廃墟となったむかしの家を徘徊する老人。老人の悲願は、「もしアメリカで暮らしていたとしたら?」という問いの答え、すなわちその家に住まう亡霊をその目で確かめることなのだ。 ヨクワカラン!
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