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「植えない」森づくり 自然が教える新しい林業の姿
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「植えない」森づくり 自然が教える新しい林業の姿

大内正伸【著】

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「植えない」森づくり 自然が教える新しい林業の姿

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 農山漁村文化協会
発売年月日 2011/05/13
JAN 9784540101694

「植えない」森づくり

¥2,090

商品レビュー

4.5

4件のお客様レビュー

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2023/08/09

森づくりといえば植林、木を植えること。昔から常識だったこの行動は、日本の自然には合理的じゃなかった。植えるよりもむしろ伐る。そして放置することが、本当に日本の風土に合った森づくりだった。 国土の7割近くを占める日本の森林。だけどその多くは戦後に植えられたスギやヒノキの植林地で、...

森づくりといえば植林、木を植えること。昔から常識だったこの行動は、日本の自然には合理的じゃなかった。植えるよりもむしろ伐る。そして放置することが、本当に日本の風土に合った森づくりだった。 国土の7割近くを占める日本の森林。だけどその多くは戦後に植えられたスギやヒノキの植林地で、近年の気候変動によって毎年大雨で土砂崩れが起き、林地の崩壊で里に大きな被害が出たりする。実はその原因が、日本が今まで大切に培ってきたつもりでいる植林の技法であり、温帯モンスーン気候である日本は植物にとっては天国で、植えるよりも放置した方が多様で立派で災害にも強い森になるという。 「森づくり」という現場に15年以上携わっているけど、市民とともに広大な裸地を森に戻す試みを続けていて一番思うのは、植えた木ではなくて自然に生えてきた木の方が圧倒的に健康で成長も早い、ということ。つまり、「木を植えるよりほっといた方が早く森になるんじゃね?」という話だ。多くの現場では森づくりの参加者たちからうっすらそういう声が聞こえるから、森づくりのプロよりも素人の方がよく見えているんだろう。プロの人たちはいろんなしがらみもあって、口が裂けても「ほっといた方がいいよね」とは言えないのだ。そういう空気を読まないこの本は、全国の熱意ある森づくり従事者を盛大にディスっている。そして日本の植物の生態から見たとき、この本で書かれていることの合理性はかなり高いように思える。今、この「日本の自然の本来の力」に立ち返った森づくりができる胆力があるなら、日本は世界に名高い自然との共生国家に成長することもできるだろう。でも絶対無理だという自信はある。 ただし、森づくりにも様々な目的や活用方法もあるし、日本の自然も実に多様だ。だから、例えば背の高いササに占有された山地では森林になるまで100年単位の長い時間が必要になってしまうことや、木を植えることでデザインできる森づくりもあるということ、市民活動としての森づくりのあり方など、こぼれ落ちてしまっている話も多いように思うし、隙間風だらけの日本家屋で囲炉裏で火をたく暮らしなど多くの人はゴメンだろう。 ともあれ、日本の森林行政や森林教育の成れの果てがこの災害まみれの国土であるのなら、こうした自然との付き合い方の大きな転換を、私たちは真剣に考える必要があるはずだ。

Posted by ブクログ

2013/04/15

この本は、日本の自然を守るためのとても重要な本です。 私はまだ、森林保全のボランティアは一回しか参加してませんが、本を読んだりして、その重要性を深く感じています。 はじめは、みんなが、森や、森の仲間たちに愛着を持ってもらうことが重要で、そこから、ゴミを出さないようにするだとか、...

この本は、日本の自然を守るためのとても重要な本です。 私はまだ、森林保全のボランティアは一回しか参加してませんが、本を読んだりして、その重要性を深く感じています。 はじめは、みんなが、森や、森の仲間たちに愛着を持ってもらうことが重要で、そこから、ゴミを出さないようにするだとか、環境に優しい洗剤を使うだとか、そういう心がけから、未来に繋がっていくんだと思います。 でも、それだけでは、間違ったエコ活動してしまうおそれがあります。 緑を増やさないと!と、誰でも思っていることでしょう。町では、ガーデニングや、植え木を植えて欲しいものです。が、山ではちょっと違います。植林こそ森林ボランティア!と思われがちですが、実は日本の気候は、欧米と違って木は植えなくても生えてくるのです。 大事なのは植えることより、上手く伐ること。光の入らない人口林は、間伐によって、実生の木が生える場に戻していくだけで、豊かな森がよみがえります。もちろん例外もありますが。 その人口林ですが、日本のもりの4割を占めます。ほっておくとどうなるか? 間伐されない密閉状態の暗い森は、低い草木が生えないので、表土を押さえられず、雨が降ったら表土は流れてしまいます。おまけに、密閉状態なので細い木のもやし林で、とてもバランスが悪い。ほとんど挿し木で、根が浅い。つまり、豪雨などによる災害にめっぽう弱いのです。 加えていうと、腐葉土もなく、動物たちが住めなくなる。水源もからせてしまいます。 一刻も早く、間伐して、実生の森に戻してやらないといけないのです。といった内容です。 簡単にまとめましたが、森にみえる人口林を本当の森にする手助けが、本当の森林保全なのです。 日本の林業にかかっていますね。 ボランティアだけでは、おいつかない量です。(^_^;) でも、出来る人がいれば、ぜひ参加してほしいものです。 その前に、ぜひこの本読んで下さい。

Posted by ブクログ

2012/09/05

たまには勉強しないとね。 初めにを読んだときに気付いたのですが、この執筆者の本いくつか積み読本の中にある! 読まずに本棚に飾っていたのがもったいない。目からうろこが落ちました。学者や本の執筆をされている方が言っていることすべてが正しいわけではない。情報の取捨選択と見極めることが大...

たまには勉強しないとね。 初めにを読んだときに気付いたのですが、この執筆者の本いくつか積み読本の中にある! 読まずに本棚に飾っていたのがもったいない。目からうろこが落ちました。学者や本の執筆をされている方が言っていることすべてが正しいわけではない。情報の取捨選択と見極めることが大切。

Posted by ブクログ

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