商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2011/05/11 |
JAN | 9784480066084 |
- 書籍
- 新書
日本農業の真実
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日本農業の真実
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商品レビュー
3.8
34件のお客様レビュー
わが国の農業は正念場を迎えている。農業者の高齢化、減反問題、農産物貿易の自由化など、難問が山積している。こうした状況下で大切なのは、情動やイデオロギーに流されることなく、冷静かつ現実的に食と農の問題を考えることだろう。本書では、日本農業の強さと弱さの両面を直視し、国民に支えられる...
わが国の農業は正念場を迎えている。農業者の高齢化、減反問題、農産物貿易の自由化など、難問が山積している。こうした状況下で大切なのは、情動やイデオロギーに流されることなく、冷静かつ現実的に食と農の問題を考えることだろう。本書では、日本農業の強さと弱さの両面を直視し、国民に支えられる農業と農村のビジョンを提案する。農地制度や農協問題など、農業発展のブレーキと指摘されている論点にも言及しながら、農業経済と農業政策の第一人者が近未来の日本農業を描き出す。 第1章 逆走・迷走の農政 TPP問題 農業団体と経済界の対立 農政に戸惑う経済界 第2章 食料自給率で読み解く日本の食と農 カロリー自給率と生産額自給率 畜産3倍、果樹2倍 集約型と土地利用型 安全保障としての食料供給力 マンパワーの重要性 第3章 誰が支える日本の農業 好例かいと就業人口の減少 農地の集積 価格政策から経営政策へ 経営所得安定対策 選挙対策農政 大型法人経営 第4章 どうするコメの生産調整 水田農業の二層構造 農村コミュニティの二面性 生産調整の重く暗い歴史 減反導入の背景―生産と消費の変化 選択的な生産調整 第5章 日本農業の活路を探る モンスーンアジアの風土と農業の規模 新たな共助・共存の仕組み 農業経営の厚みを増す 第6章 混迷の農政を超えて
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愕然とした。自分があまりにも農業について知らなさ過ぎたことを。必要に迫られて読んだ本とはいえ、これほど衝撃を受けたことはない。 農業の振興は国の基盤だと頭では思っていても、自国の問題としてここまで考えたことはなかった。当たり前のように毎日白いご飯を食べていた自分を反省する気持ちに...
愕然とした。自分があまりにも農業について知らなさ過ぎたことを。必要に迫られて読んだ本とはいえ、これほど衝撃を受けたことはない。 農業の振興は国の基盤だと頭では思っていても、自国の問題としてここまで考えたことはなかった。当たり前のように毎日白いご飯を食べていた自分を反省する気持ちにもなった。 しかしながら、この本は決して農業政策の批判ばかりではない。タイトルにもあるように”日本農業の真実”が多角的な視点から書かれている。日本の農業の弱さもあるが、強さもしっかりと書かれており、国の明るい未来を考える指針になると思う。
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食料・農業・農村政策審議会委員を勤めた農業の専門家による日本の農業の現実と将来性について述べたもの。実務に携わった専門家であり、農業の歴史と現状、有効な施策について現実的な提言がなされている。記述が緻密かつ正確で、日本の農業の置かれている立場と政策の善し悪しがよくわかった。極めて...
食料・農業・農村政策審議会委員を勤めた農業の専門家による日本の農業の現実と将来性について述べたもの。実務に携わった専門家であり、農業の歴史と現状、有効な施策について現実的な提言がなされている。記述が緻密かつ正確で、日本の農業の置かれている立場と政策の善し悪しがよくわかった。極めて貴重な研究書といえる。印象的な記述を記す。 「自然相手の農業にリスクはつきものだが、近年の日本の農業に関する限り、農政の迷走状態の方が深刻なリスクファクターである」p95 「いま必要なことは現実の農業に関する偏りのない理解の醸成であり、日本の農業にできること、できないことを見極める作業である」p98 「(いま求められるのは)数集落に1戸は、専業・準専業の農家が活躍し、その周囲には兼業農家や高齢農家などがそれぞれのパワーに相応しい農業を営むかたちである」p102 「日本では、10haの規模でベストの状態で稲作が実現している」p105 「なにがしかの支援のゲタを履くことなしに、日本のコメが国際市場で互角に戦うことはできない。不可能なのである」p147 「2007年農家1戸当たりの平均農地面積 米198ha、EU14ha、豪3024ha、日本1.8ha」p149 「半世紀の間、一人当たりのGDPは8倍に上昇した。農業の場合、土地生産性の劇的な変化がない限り(収穫量の顕著な増加は生じていない)、農地面積の拡大なしに他産業並みの所得を得ることは難しい」p151
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