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悼む人(下) 文春文庫
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悼む人(下) 文春文庫

天童荒太(著者)

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悼む人(下) 文春文庫

814

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2011/05/10
JAN 9784167814021

悼む人(下)

¥814

商品レビュー

3.9

222件のお客様レビュー

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2026/05/23

死者の出た事件現場を訪れては、その死を悼む青年 坂築静人は「悼む人」という異名で呼ばれるようになる。 人の不幸や死を、色と欲で塗り込めたエゲツない風俗記事にしている雑誌記者 蒔野、末期癌で余命宣告を受けた静人の母 巡子、理想の伴侶と信じた夫から自殺幇助を強要されて夫殺しをしてしま...

死者の出た事件現場を訪れては、その死を悼む青年 坂築静人は「悼む人」という異名で呼ばれるようになる。 人の不幸や死を、色と欲で塗り込めたエゲツない風俗記事にしている雑誌記者 蒔野、末期癌で余命宣告を受けた静人の母 巡子、理想の伴侶と信じた夫から自殺幇助を強要されて夫殺しをしてしまった女 倖世、三様の視点から痛む人を描いていく構成になっている。 読み終わっても静人の行為の真意は漠然としていて理解が難しい。しかし、悼む行為を理解することが本作品の真意ではない気がする。 どのように生きるのか、どのように死ぬのか、どのように人と関わるのか、といった死生観を考えさせられる作品だった。

Posted by ブクログ

2026/03/23

なぜ静人は見知らぬ死者を悼むのか?その理由を知りたくて読み進めたが、結局自分は理解できなかった。でも死への向き合い方は人それぞれなので理解しなくてもいいと思う。

Posted by ブクログ

2026/03/15

【短評】 第140回直木賞に選出された『永遠の仔』と並ぶ天童荒太の代表作。 坂築静人(さかつきしずと)は不慮の死を遂げた人々の足跡を辿り、"悼む"ために日本全国を放浪している。これは、時に称賛され、時に嫌悪されながら、いつしか「悼む人」と呼ばれた彼に纏わる三人...

【短評】 第140回直木賞に選出された『永遠の仔』と並ぶ天童荒太の代表作。 坂築静人(さかつきしずと)は不慮の死を遂げた人々の足跡を辿り、"悼む"ために日本全国を放浪している。これは、時に称賛され、時に嫌悪されながら、いつしか「悼む人」と呼ばれた彼に纏わる三人の人間の物語である。 「エグノ」と渾名される辣腕で知られた週刊誌記者・蒔野抗太郎(まきのこうたろう)。 末期がんにその身を侵されながら、息子・静人の帰りを待つ母・坂築巡子(さかつきじゅんこ)。 殺した夫の霊とともに各地を彷徨うなか、静人と邂逅を果たす奈儀倖世(なぎゆきよ)。 複雑な背景を抱えた人間が「悼む人」を思い遣るその心情にスポットを当てることで、読者自身が「悼む人」を見詰めることになる構成が上手い。老練の技である。 三つの章それぞれに違った趣があり、どの章も惹き込まれるものがあったが、なかでも坂築巡子の描き方はレベルが違った。どうすればそんな描写を思いつくんだ、と歯噛みするほどに圧巻な情景が散りばめられており、しばし呆然とすることが何回かあった。 特に「介護者」のラストシークエンスである雲の描き方は、凡百が到底到達し得ないレベルにあったように思う。その後の(一見、意味の通らない)台詞もまた何とも言えない力があった。あの辺りの文章だけで私は五点を進呈したい。ぜひ読んで確かめて欲しい。 【気に入った点】 ●「死」の描き方。坂築巡子の章における死を受け入れた人間の思考に対する解像度の高さに舌を巻いた。「情景」という簡素な言葉では足りない程の、彼女が目にした美しいとしか言い得ない景色の数々が今でも頭の中にリフレインしている。特に「いよいよ」というところからは見事の一言。誰も経験したことのない「死にゆくもの」の一人称としてこれほどの者を私は読んだことがない。また、「悼む人」の意味のようなものに決着を付ける構成上の巧さもまた評価したい。 ●霊の描き方が絶妙。超常とも本音の発露とも取れる絶妙なポジション。霊との対話を通じて一個の人間としての坂築静人が立体感を持っていく様も素晴らしかった。 ●蒔野が「悼む人」に惹かれていく過程も悪くなかった。仕事柄、社会を冷笑するような立ち位置に居る彼は、ある種読者の代弁者なのだろう。 【気になった点】 ●本編においては特に無い。素晴らしかった。 ●評価上全く影響を及ぼしていないことを前置きした上で、帯が良くない。「世界にいま一番いて欲しい人」などというキャッチコピーを考えた誰かは、本作の妙味を理解していないように思う。「悼む人」フォロワーを増やしてもどうしようもないと思うのだ。また、引用部分もそこじゃない感がかなり強い。 『昭和探偵物語』で天童荒太を理解した気になっていたことを恥じたい。(いや、あれはあれでかなり面白いのだが)唸る程に綺麗な文に触れたのは久しぶりだ。こういう打ちのめされる類の読書も実に良い。『永遠の仔』にも近々挑戦してみたいと思う。

Posted by ブクログ

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