商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2011/01/08 |
JAN | 9784480804303 |
- 書籍
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こちらあみ子
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こちらあみ子
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商品レビュー
3.7
223件のお客様レビュー
「こちらあみ子」と「ピクニック」の2話が収録されているのだが、共通点は多く見られる。 いずれも人間の素質や関係から来るモヤモヤした実情を、どこまでも主観的な目線で語るものだからカラッとした軽さ・明るさで持って書き上げている。 あみ子の方では、知的ハンディキャップを抱える自他の心情...
「こちらあみ子」と「ピクニック」の2話が収録されているのだが、共通点は多く見られる。 いずれも人間の素質や関係から来るモヤモヤした実情を、どこまでも主観的な目線で語るものだからカラッとした軽さ・明るさで持って書き上げている。 あみ子の方では、知的ハンディキャップを抱える自他の心情や再婚者の実子・相手の前妻との子に感じる儘ならぬ心情が読み取れる。 ピクニックでは、妄想や虚言を塗り固めていってしまって取り返しがつかなくなる様を描くと同時にマジョリティから外れた他人の個性を悪気なく揶揄したり侮辱して肴にしようとするいじめっ子の心情がまた見て取れる。 本質は断定的に書かれていないため、読み手によって受け取れる情報は異なるだろう。現実世界もまた然り。 日常に潜むこういったシーンを客観的に読むことで他者の視点に思い馳せるきっかけが生まれる。良い本だと思う。子供に読ませたい。
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読後も胸の苦しさが続くので、これからはもう読まなくてもいいかなとなんとなく避けるようになった今村夏子。 映画「花束みたいな恋をした」で「ピクニック」を麦と絹が褒め称えていたので、今村夏子のこのデビュー作は読んでないから読まなくちゃねえ、と読んでしまった。 まずは、映画で話題とな...
読後も胸の苦しさが続くので、これからはもう読まなくてもいいかなとなんとなく避けるようになった今村夏子。 映画「花束みたいな恋をした」で「ピクニック」を麦と絹が褒め称えていたので、今村夏子のこのデビュー作は読んでないから読まなくちゃねえ、と読んでしまった。 まずは、映画で話題となった「ピクニック」から。おお、これはいい。ある意味シスターフッド的なものも感じられるし。不穏な感じが、リアル。 なんだ、いけるではないか! さて、後から「こちらあみ子」。 こっちは… 胸が苦しくなりすぎて私には消化できなかった。 読後、世の中が違って見えるくらい。生きてて楽しい風景ではなくなってしまった。 そういう意味ではすごい作家なのだが。 やっぱり今村夏子は、私には向かないようだ…。 ギブアップです!
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発達障害のあみ子の視点で描かれているため、 周りの人の辛さは想像するとより辛く感じる。 あみ子の無邪気さが意味もなく、相手を苦しめてしまうところが読んでいて辛かった。
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