商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2010/11/10 |
JAN | 9784480427588 |
- 書籍
- 文庫
語る禅僧
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語る禅僧
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商品レビュー
4.5
8件のお客様レビュー
南直哉先生の最初期の一般向けのエッセイにアメリカ滞在記を組み合わせたもの。 エッセイと言えど、そこには南先生の思想が十二分に詰まっており、ほぼすべてのページに胸を打つ言葉がある。 あとがきで語られているように、本書はその後の著作や思想の原型になる物であり、時々戻るものである...
南直哉先生の最初期の一般向けのエッセイにアメリカ滞在記を組み合わせたもの。 エッセイと言えど、そこには南先生の思想が十二分に詰まっており、ほぼすべてのページに胸を打つ言葉がある。 あとがきで語られているように、本書はその後の著作や思想の原型になる物であり、時々戻るものである位置づけの本との事。 その言葉通り。何度も何度も読み返したくなる本である。老年に至るまで持っておきたいと思える非常に示唆に富む良い本であった。
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「他者との関係の中で織り出されてくる社会的な役割としての「私」、それを「私」として口に出して言い、その言葉に意味を感じているというそのことーここに生じているズレ、このズレが引き起こす「今の私は本当の私ではない」という疼痛のごとき苛立ちに耐えて行くこと、それが私がいるということであ...
「他者との関係の中で織り出されてくる社会的な役割としての「私」、それを「私」として口に出して言い、その言葉に意味を感じているというそのことーここに生じているズレ、このズレが引き起こす「今の私は本当の私ではない」という疼痛のごとき苛立ちに耐えて行くこと、それが私がいるということである。大事なのはズレをなくすことではない。そうではなく、ズレの調節である。ズレると言う事実が教える「私」の無根拠さを覚悟して、それが成り立つ条件を明瞭に見極め、しかる後に他者との関係から次の「私」をもう一度手作りしていくこと、この反復によって自己という振る舞いを充実し続ける事、それが自己をならって自己を忘れることである。あえて言うなら「成仏」する道はこれ以外にない。」214-215p
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仏教界随一の理論派の、デビュー作がこれだったのね。 デビューという気負いはあまり感じられず、いつものシャープな文章。
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