「今泉棚」とリブロの時代(1) 出版人に聞く

今泉正光【著】

• 販売会社／発売会社: 論創社
• 発売年月日: 2010/09/09
• JAN: 9784846008789

商品レビュー

2020/07/11

世代的にはまったく違う

僕のリアルタイムで体験した伝説の棚といえば、松丸本舗である

今泉棚、よく聞くけども、どんなもんよ？と思ってたけども、この本を読んで、今泉さんの知識量とパワーに驚く。
なるほど、どんな棚だったんだろうか、再現してみて欲しいなー。

本棚、このアーカイブされない知の形体。アーカイブしようがないだろうなー。

2012/07/22

　池袋のﾘﾌﾞﾛはよく利用していた書店。といってもこの「今泉棚」があった時代の自分は中学生くらいだったので、実際に見たことはない。この中に描かれているような「熱気」を感じたことはない。昔の人は本を読んでいたんだなと思う。

　池袋で人文書と言えば芳林堂が有名だったが、今泉氏が人文書の棚を作ろうとした時、人文書の取次大手・鈴木書店が芳林堂に遠慮して、取引をしてくれなかったとか。すでに芳林堂は閉店し、鈴木書店も倒産した。隔世の感がある。

　でも「パラダイム」のことを「パラダイス」の間違いじゃないかと指摘した上司の話が書いてあるが、そういうとこをみると、本屋にいても本を読まない人は全く読まないということもわかる。いくらなんでも、そんな恥ずかしい発言したくないなぁ。

　あ〜、もっと本を読もう！

2012/05/12

もはや伝説の書店人、今泉正光さんの”仕事”を垣間見る事ができる。
とにかくケタ違いの”仕事”に圧倒された。
書店本来のあるべき姿、それを生業とする人間が持つべき矜持が詰まっている。
膨大な知識、教養から編み出される「棚」。
こういう書店人がそばにいてくれる地域の人たちは、なんて幸福なんだろう。　
読めば読むほど自分の未熟さ、狭小さを思い知らされる。
雲の上の存在だけれども、1cmでも1mmでも近づきたい。