商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2010/04/25 |
JAN | 9784163291604 |
- 書籍
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春告鳥
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春告鳥
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商品レビュー
3.8
14件のお客様レビュー
江戸時代に書かれた、生まれ年や、生まれ月にちなんだ、占い本「女用知恵鑑宝織」を元に、1月から12月までの生まれ月の女の人生を、江戸情緒たっぷりに書かれた、短編集。 先ず、自分の誕生月から、読んでみた。 10月生まれは… 『前世にて殺生をしたる報いにて、父母兄弟に早く離るるか、子...
江戸時代に書かれた、生まれ年や、生まれ月にちなんだ、占い本「女用知恵鑑宝織」を元に、1月から12月までの生まれ月の女の人生を、江戸情緒たっぷりに書かれた、短編集。 先ず、自分の誕生月から、読んでみた。 10月生まれは… 『前世にて殺生をしたる報いにて、父母兄弟に早く離るるか、子に縁なかるべし。ただ、貧なる一門にたびたび合力したるゆえ、衣食の縁あり。神仏を信じ、夫の親類を親しくして良し』 えっと・・・
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- ネタバレ
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杉本章子さんの時代小説『春告鳥ー女占い十二ヶ月』を読了。帯に『江戸時代、実際に売られていた占い本から想を得て、一月から12月まで、その月に生まれた女の人生を描いた傑作時代小説』と書いてあったが、時代考証がしっかりされている感じで、かつ人の営み・諍い・悩みの数々は何百年たってもたいした変わりがない物だという事を見事に感じさせてくれる12の物語が集められた作品だ。占いは話の始まりや締めへのきっかけとして使われているだけなので売占い云々に興味のある方には拍子抜けの内容だろうが、力強く生き抜いて行く江戸の女性達が素敵に描かれていて明るい花比ばかりではないのに読後感は以外にすっきりだ。 そんなどこかであった事のあるような一途で健気な女性田達のお話を読むBGMに選んだのはユーミンのベストアルバム” 日本の恋とユーミンと”。昭和の名曲も多く収められているが古さを感じない。未だにドキッとさせてくれる曲も多いなあ。根岸のドルフィンから下ったところに住んでいたのも思い出した。https://www.youtube.com/watch?v=K05kwmqOXmY。
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「女用知恵鏡宝織」とやらは実在すんのかな。生まれ月十二に分類されてて、短編もちょうど十二編。あたしの生まれの七月の「ト一のおれん」の話がいちばんすきだった。占いは、ぜんぜん信じるほうじゃあないんだけど。おもうようにいかない人生は、いまもむかしも一緒だよなあ。「一文獅子」「冬青(そ...
「女用知恵鏡宝織」とやらは実在すんのかな。生まれ月十二に分類されてて、短編もちょうど十二編。あたしの生まれの七月の「ト一のおれん」の話がいちばんすきだった。占いは、ぜんぜん信じるほうじゃあないんだけど。おもうようにいかない人生は、いまもむかしも一緒だよなあ。「一文獅子」「冬青(そよご)」「春告鳥」「空木(うつぎ)」「つばめ魚」「あした天気に」「ト一のおれん」「秋鯖」「ごんぱち」「夕しぐれ」「お玉」「万祝(まいわい)」 あした天気に、のお紺も、1編の長編にできそうだよねえ。「ごんぱち」のラストもすきだなあ。杉本さんが描く吉原の女のプライドと情みたいなのってリアリティがあって好きなんだあ。女の幸せってさあ、なにもかも持っているより、いろいろ足りなくて不満も不安もあるけど、たったひとつ、大事なものを持ってるかどうかってとこで決まるんだよなあと、しみじみ。
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