商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2010/02/26 |
JAN | 9784101007083 |
- 書籍
- 文庫
人間の建設
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商品レビュー
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批評家の小林秀雄と、数学者の岡潔による、 まさに知の巨人といった2人の対談。 正直難しくてわからない数学の話しもありましたが、理系とか文系とかのベクトルを超越した地点での、高度な知性での対話は、圧倒的で伝わってくるものがありました。 小林秀雄がベルクソンを評価している理由など...
批評家の小林秀雄と、数学者の岡潔による、 まさに知の巨人といった2人の対談。 正直難しくてわからない数学の話しもありましたが、理系とか文系とかのベクトルを超越した地点での、高度な知性での対話は、圧倒的で伝わってくるものがありました。 小林秀雄がベルクソンを評価している理由など、情緒的かつ逸脱を許さない人生観の情が伝わってきて、そういう感覚が岡潔との共通点だと思いました。 キリスト教の不信や資本主義の蔓延、または敗戦からの個人主義の導入によって、民衆の知力の低下を憂う、有意義な対話であると思います。
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数学者と文章家の歴史的対談。 何かを究めた人たちは畑は違えど、物事に対する考え方、表現の方法が似通うものなのか。 喧嘩のようなやり取りになるかと思いきや、お互いをリスペクトする両者の考えの調和は小気味良い。 理解ができない事柄も多々あるが、再読を繰り返し、歳を重ねながら、理解を深...
数学者と文章家の歴史的対談。 何かを究めた人たちは畑は違えど、物事に対する考え方、表現の方法が似通うものなのか。 喧嘩のようなやり取りになるかと思いきや、お互いをリスペクトする両者の考えの調和は小気味良い。 理解ができない事柄も多々あるが、再読を繰り返し、歳を重ねながら、理解を深めたいと感じる。 茂木健一郎氏の「情緒」を美しく耕すために の締めが秀逸でこの本に相応しい。
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友人に勧められて。 小林 …誰でもめいめいがみんな自分の歴史をもっている。オギャアと生れてからの歴史は、どうしたって背負っているのです。伝統を否定しようと、民族を否定しようとかまわない。やっぱり記憶がよみがえるということがあるのです。記憶が勝手によみがえるのですからね、これはどうしようもないのです。これが私になんらかの感動を与えたりするということもまた、私の意志ではないのです、記憶がやるんです。記憶が幼時のなつかしさに連れていくのです。言葉が発生する原始状態は、誰の心のなかにも、どんな文明人の精神のなかにも持続している。そこに立ちかえることを、芭蕉は不易と読んだのではないかと思います。(p.133) ベルクソンの「物質と記憶」にその後言及。
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