商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2010/02/05 |
JAN | 9784150018337 |
- 書籍
- 新書
秘密
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商品レビュー
3.9
8件のお客様レビュー
犯人が分りそうで、今ひとつ決め手がない。 そんなジレンマの中で話しが進み、最後は・・・ 動機は何? 被害者はなぜ傷跡を消そうとしたのか?の答えは何だったのだろう。 何を言いたかったのか、気になった。
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『高慢と偏見、そして殺人』を読んで久々にP.D.ジェイムズを読みたくなり、『正義』以降のダルグリッシュものを読んで最後にたどり着いた。昔読んだ時は、もっと読むのがしんどかった記憶があるが、読むのを中断するのがしんどかったのが意外だった(英国ではpage-turnerと言われているそうだが)。終盤にはほぼ毎回ド派手なアクションシーンも用意されている。今回も、ストーンサークルでの火あぶり未遂。 本作、前作、『神学校の死』と、特捜班設定を生かしてロンドン以外の荘園、島、海辺の神学校を舞台とし、いずれも時世を反映してか、特別客の宿泊施設的な機能を持たせることによって、旧地主階級+富裕層+使用人という、古き良きイギリスミステリ世界を形成しているため、21世紀の話でありながら、2大戦間期の話と相違ない気がしてきて、登場人物達が(ジェイムズが嫌いそうな)クリスティものドラマみたいな恰好でイメージされて仕方なかった。まあ、出てくる人たちみんな田舎ではツイード、なんで、実際100年前と変わらない恰好しているのかもしれん、ある階層のイギリス人は。 それにしても、イギリスの「階級」への偏執はなんなのだろうか。新自由主義もEUも(おそらく脱EUも)、「階級」への囚われを強化するだけのようだ。 高層住宅(というか団地)がスラムみたいに描かれるのは、ケイトの幼少期描写だけでなく、現代描写でもあったので、イギリスではずっとそうなのだろうか(それともジェイムズの頭の中だけ?)。(もしジェイムズの偏見ではないなら)日本は英米の社会制度を見習ってはいけないということを強く感じた。 また、イギリスでは、手紙(手書きの紙を郵便で送る)がこれほど有力なコミュニケーション手段なのか? それともジェイムズ世界ならではなのか? どの部屋も普通暖炉があるのか? 飲酒運転には日本のように厳しくはなさそうだ。など、彼我の違いがいろいろ気になった。 ADは時間を超越しているので最早どういう年齢設定なのかわからないが、地位からいって50台かと思っていたが、もしかしてもっと若いのだろうか? いくらADがステキなオジサマでも、どうしても、娘くらいの年齢設定のエマとの恋愛は、ちょっと引くものがあった。というか、ADだからこそ、娘みたいに若い女に行くのが想定外だったというか。ケンブリッジの文学講師という同質性も、ケイトの思いを考えるとちょっとやな感じの設定。際立った美貌という、これでもかな設定(性格は、もちろんよい)。 『秘密』については、犯人の下司さがものすごかった。自殺したことにより捜査が不完全に終わり、被害者の名誉(ロビンのほうは全くいけすかない奴ではあるが)が毀損されたことを残念に思う。このモヤモヤ感はジェイムズらしい。
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とうとうダルグリッシュ警視長が結婚。 この作品の中でも人もめあったので、無事結婚できて良かった。 それに、ケイトもピアーズとよりを戻せそうで良かった。 ミステリーとしては、 冒頭で被害者の周りに立ち上るいくつもの憎悪の焔が、他の作品ほど強くない感じで、 切迫感が今一つだった。 ...
とうとうダルグリッシュ警視長が結婚。 この作品の中でも人もめあったので、無事結婚できて良かった。 それに、ケイトもピアーズとよりを戻せそうで良かった。 ミステリーとしては、 冒頭で被害者の周りに立ち上るいくつもの憎悪の焔が、他の作品ほど強くない感じで、 切迫感が今一つだった。 犯人がわかったあとの展開もちょっとうだうだした感じだったし、 被害者が顔の傷を消そうと決心した動機も不明のままだったし、 ちょっと不完全燃焼。 しかし、これがダルグリッシュ・シリーズの最後の作品だと思うと感慨深いものがある。
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