商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1986/06/01 |
JAN | 9784004203414 |
- 書籍
- 新書
われ=われの哲学
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
われ=われの哲学
¥836
在庫なし
商品レビュー
3
1件のお客様レビュー
著者は、人間が否応なく主体として判断することを迫られる「現場」と、日常的な価値観や社会のヒエラルキーに埋没している「場」を区別し、「現場」に立つ人びとどうしが「われ=われ」のつながりを作っていくことの重要性を主張しています。 また、物質的な豊かさに取り巻かれる中で主体性を喪失す...
著者は、人間が否応なく主体として判断することを迫られる「現場」と、日常的な価値観や社会のヒエラルキーに埋没している「場」を区別し、「現場」に立つ人びとどうしが「われ=われ」のつながりを作っていくことの重要性を主張しています。 また、物質的な豊かさに取り巻かれる中で主体性を喪失することに陥りがちな現代という時代や、複雑な政治的・社会的状況の中で被害者が同時に加害者にならざるをえないという悲劇を見据えながら、そこで生きる人びとが「現場」の論理と倫理にめざめ、連帯を築いていく可能性について語られています。 いつでも希望を見いだしたいという著者のスタンスのせいかもしれませんが、本書の冒頭では、空襲を経験した著者の「現場」体験や、黒人が差別に直面する「現場」などを例にとって、人びとがいやおうなく「現場」に巻き込まれてしまうことへの鋭い視点が見られますが、そこからあまりにも性急に、主体性の確立へと議論を急いでしまっているように思えます。
Posted by