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帰還せず 残留日本兵六〇年目の証言 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2009/07/27 |
JAN | 9784101276618 |
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帰還せず
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商品レビュー
4.2
6件のお客様レビュー
終戦後、なぜ日本に帰らなかったのか? この問いを残留日本兵14人にインタビューする。その理由はさまざまであり、その理由により当時の日本の空気を感じることができる。なかなか興味深いエピソードが沢山ある。今、戦争を経験した人がいなくなるなか戦争というものを知ることができる。戦争が日...
終戦後、なぜ日本に帰らなかったのか? この問いを残留日本兵14人にインタビューする。その理由はさまざまであり、その理由により当時の日本の空気を感じることができる。なかなか興味深いエピソードが沢山ある。今、戦争を経験した人がいなくなるなか戦争というものを知ることができる。戦争が日常だった。今の人が考える戦争と当時の人が考える戦争は違う。当時メディアも一般の市民も戦争に熱狂したであろうことが窺い知れる。祖国のために戦争で死ぬことを教えられ、それを厭わず戦地に向かう。敗戦の混乱で、ある者は異国の独立戦争に身を投じた。またある者は逃亡した。そして異国の地で家族を持ち、その地で骨を埋めた。日本のことを思いながら。 彼らが戦ったからこそ、今の日本がある。 それを強く思った。
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単純に非常に面白かった。各人でそれぞれ映画や小説になる程だと思う。 戦争や軍人としての事実や詳しい内情より、一人の人間として、その時々の本音と心情に沿って語って&追ってくれている証言者と著者に敬意を表したいと思うし、著者の世代の方がインタビューに来てくれたからこそ彼ら...
単純に非常に面白かった。各人でそれぞれ映画や小説になる程だと思う。 戦争や軍人としての事実や詳しい内情より、一人の人間として、その時々の本音と心情に沿って語って&追ってくれている証言者と著者に敬意を表したいと思うし、著者の世代の方がインタビューに来てくれたからこそ彼らもそう語ってくれたのだと思うと、本当に貴重な一冊。 想像を絶する苦労と葛藤を秘めて南の地で静かに人生を全うする彼等に、失われた真の大和魂(軍人としてではありません)を感じ、エピローグでは涙が流れていた。 ただ、若い世代や東南アジアに行ったことがない方が読まれると現地の人や空気感が想像しにくいと少し思う。
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2009年(底本2006年)刊。 軍の命令ではなく、(一応)自発的に現地に残留した日本兵の戦時中及び戦後の体験を聞き取り調査したもの。 残留理由も様々。軍を脱走(インパール等苦悶に耐え切れず)、台湾出身・ブラジル帰朝組で日本に帰国しても国内に住む所もない、独立義勇兵への勧誘(特にインドネシア・ベトナム)、軍事法廷逃れ(戦犯とは限らず。隊内でのいざこざ・傷害事件も)など。 戦前・軍体験者が減り記憶が風化していく中、本書に書かれる人物らは例外的存在ではあるが、かかる記録は大切だと思う。 ただ、一人に一章という構成でも良かったのでは。という気もする。 本書の良さは体験談的叙述であり、そこから特に抽象化・普遍化する理由は見いだせないからだ。 戦中においては、 ① 米軍の落下傘部隊にジープが降下してきたことに驚く様(落下傘降下は勿論、大八車しかなかった日本軍にはジープの存在自体驚異)、 ② 後送の食糧輸送隊が、米英軍の空中からの輸送食料品をかっぱらって食い物にありつけて涙する件、 ③ 士官クラスへの下士官らの冷たい目線とこれに関連する軍隊への嫌悪(明快ではないが、負傷兵を殺し食人した可能性も想起できる記載あり)等 が体験談として印象に残る。
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