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『遠野物語』を読み解く 平凡社新書460
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『遠野物語』を読み解く 平凡社新書460

石井正己【著】

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『遠野物語』を読み解く 平凡社新書460

814

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2009/05/15
JAN 9784582854602

『遠野物語』を読み解く

¥814

商品レビュー

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2026/03/01

『遠野物語』は、遠野出身の佐々木喜善の語る話を柳田國男が「一字一句をも加減せず感じたるまま」をしるした物語です。しかし佐々木は、「お化話」すなわち怪談と認識していたのに対し、柳田は遠野という場所に生きる物語として位置づけたところに、その意義を認めることができます。 さらに著者は...

『遠野物語』は、遠野出身の佐々木喜善の語る話を柳田國男が「一字一句をも加減せず感じたるまま」をしるした物語です。しかし佐々木は、「お化話」すなわち怪談と認識していたのに対し、柳田は遠野という場所に生きる物語として位置づけたところに、その意義を認めることができます。 さらに著者は、二人の出会いのきっかけになった水野葉舟と柳田の両者がじっさいに遠野をおとずれたさいの態度のちがいにも注目します。柳田にとって遠野は、「神話が今現実に生きて居るやうな国」でした。しかし水野は、東京における人間関係とおなじく、若い人びとにかこまれている写真をのこしているばかりで、遠野において「お化話」のような現実に出会うことはできなかったと考えられます。 じっさいに『遠野物語』に収められている佐々木の話は、近代社会と対比されるような意味での「神話」の世界ではありません。むしろ近代化の波が着実に押し寄せていた、地方の人びとの生活実感に根ざした語りだったというべきでしょう。しかも柳田は、そうした変化のまっただなかにある時代を生きていました。彼が「願わくばこれを語りて平地人を戦慄せしめよ」と宣言したとき、彼は自分たちの暮らしている世界から消失しようとしている世界を見ていたように思われます。 さらに、こうしたうしなわれた世界に対する柳田の態度は、『遠野物語』という作品の成立事情そのものにも影を落としています。柳田は当初、遠野の地名にアイヌとのつながりを見いだそうとしましたが、やがてその痕跡は彼自身の手で抹消されたことに、著者は目を向けています。このことは従来、一国民俗学の構想へと向かっていった柳田の転向として解釈されてきましたが、むしろそこには柳田のまなざしがなにに向けられていたのかということが示されているように思われます。

Posted by ブクログ

2011/06/18

かつての地方の人々がいかに物語を作り、消費していたかがわかる良書。『遠野物語』を読む前に読んでおくといいかもしれない。

Posted by ブクログ

2011/05/30

[ 内容 ] 明治四一年一一月、遠野の伝承を集めていた青年佐々木喜善が若き民俗学者柳田国男のもとを訪れた。 この出会いから生まれた名作『遠野物語』刊行から百年、山の女神、ザシキワラシ、河童、天狗、山男など、神や精霊、妖怪の生きる異界が人々の身近にあったことを伝える伝承は古典となっ...

[ 内容 ] 明治四一年一一月、遠野の伝承を集めていた青年佐々木喜善が若き民俗学者柳田国男のもとを訪れた。 この出会いから生まれた名作『遠野物語』刊行から百年、山の女神、ザシキワラシ、河童、天狗、山男など、神や精霊、妖怪の生きる異界が人々の身近にあったことを伝える伝承は古典となって生き続けている。 研究の第一人者が霊異譚の背景にあるものと、都市伝説としての『遠野物語』を解き明かす。 [ 目次 ] 小盆地宇宙の構造 『遠野物語』の発刊 神々の呪縛 精霊の楽園 霊魂の執着 動物との共生 現代伝説の誕生 日本のグリムの偉業 童話への回路 祝福と鎮魂のテクスト 人類史学への提言 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted by ブクログ