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吉原手引草 幻冬舎文庫
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吉原手引草 幻冬舎文庫

松井今朝子(著者)

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吉原手引草 幻冬舎文庫

759

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 幻冬舎
発売年月日 2009/04/09
JAN 9784344412941

吉原手引草

¥759

商品レビュー

4

122件のお客様レビュー

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2026/08/14

十年に一度の最高峰と謳われた吉原のトップ花魁・葛城が忽然と消えた――。 大河ドラマ『べらぼう』を観ていたこともあり、吉原の喧騒や九郎助稲荷の路地裏、大門の熱気や見返り柳の風景といった舞台装置が、まるで映像のように鮮明に脳内再生されながら読み進めることができました。 一人の探偵が...

十年に一度の最高峰と謳われた吉原のトップ花魁・葛城が忽然と消えた――。 大河ドラマ『べらぼう』を観ていたこともあり、吉原の喧騒や九郎助稲荷の路地裏、大門の熱気や見返り柳の風景といった舞台装置が、まるで映像のように鮮明に脳内再生されながら読み進めることができました。 一人の探偵が謎を解くのではなく、同僚の遊女や、遣手婆、幇間、そして大店の主人といった裏方や客たちの「語り」によって真相に迫っていく構成です。 立場も身分も違う市井の人々の口から、葛城の圧倒的な気配りや野暮のなさ、客の心理を見破るプロとしての生き様が語られていきます。お国訛りを隠すための「ありんす(廓詞)」というシステムの背景など、吉原の知恵や文化の描写も抜群に面白いです。 読み進めるうちに、「これは全員でグルになって葛城を逃がすための大芝居なのでは?」という疑念が膨らみ、まるで自分自身が狐や狸の化かし合いの渦中に放り込まれたかのようなスリルを味わいました。 構造としては『木挽町のあだ討ち』にも似た群像面談型のミステリですが、読後はあちらの爽快感とはまた一味違います。ラストまでじっくり引っ張られて辿り着く真相の裏には、吉原という特殊な世界、とはまた別の、人間の業と悲哀が渦巻いていました。 事件が明かされた後に漂う、どこか切なく独特な空虚さ。そして、姿を消した葛城は一体どこへ行ったのか……。 単なる華やかな歴史絵巻ではなく、過酷な制度の中で知恵とプライドを振り絞って生き抜いた人々の生々しい足跡が胸に残る、直木賞受賞も納得の重厚な傑作です。

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2026/04/27

吉原で働く人々、吉原を取り巻く人々への短いインタビューを繰り返していくうちに、消えた花魁・葛城の謎が次第に明らかになってゆくミステリー。面白いのは語りを通じて吉原での遊び方や習俗なとが分かる文字通りの「手引」になっていること。悪所とも地獄友言われる吉原で強かに生きる人間たちの暮ら...

吉原で働く人々、吉原を取り巻く人々への短いインタビューを繰り返していくうちに、消えた花魁・葛城の謎が次第に明らかになってゆくミステリー。面白いのは語りを通じて吉原での遊び方や習俗なとが分かる文字通りの「手引」になっていること。悪所とも地獄友言われる吉原で強かに生きる人間たちの暮らしと人生が鮮やかに脳裏で再現されるようで見事な一作でした。

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2026/03/06

お見事! その一言で全てが言い表せる傑作。 たしか宮部みゆきの「理由」のような構成?で、江戸吉原廓で起きた事件の関係者の証言で成り立つ小説だが、だんだん真相に迫っていき、最後、結末を読み終えた時には、一度も現れていない花魁葛城が、ほくそ笑んでいる姿が目に浮かんだ。 吉原のシステム...

お見事! その一言で全てが言い表せる傑作。 たしか宮部みゆきの「理由」のような構成?で、江戸吉原廓で起きた事件の関係者の証言で成り立つ小説だが、だんだん真相に迫っていき、最後、結末を読み終えた時には、一度も現れていない花魁葛城が、ほくそ笑んでいる姿が目に浮かんだ。 吉原のシステム、当時の雰囲気を知る上でも、とても参考になり、葛城の逞しさが、なにか勇気をくれた一冊だった。よくぞ直木賞を与えたと、珍しく納得の受賞作だった。

Posted by ブクログ

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