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さいはての島へ ゲド戦記 3 岩波少年文庫590
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さいはての島へ ゲド戦記 3 岩波少年文庫590

アーシュラ・K.ル=グウィン【作】, 清水真砂子【訳】

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さいはての島へ ゲド戦記 3 岩波少年文庫590

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2009/02/17
JAN 9784001145908

さいはての島へ

¥946

商品レビュー

3.8

31件のお客様レビュー

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2024/06/03

とても難しい。難しいからこそ、ゲドの元へ来た王子アレンを通して、読者は問答をしながら答えを探しているような気がする。 物語全体としては、1巻と同じく目に見えない漠然とした恐怖、いつ魔法がなくなるかわからない不安というものがあって、本当に少しずつ糸口は見えてくるのだけれど、掴めるよ...

とても難しい。難しいからこそ、ゲドの元へ来た王子アレンを通して、読者は問答をしながら答えを探しているような気がする。 物語全体としては、1巻と同じく目に見えない漠然とした恐怖、いつ魔法がなくなるかわからない不安というものがあって、本当に少しずつ糸口は見えてくるのだけれど、掴めるようで掴めない闇だからこそ、もがいてもがいて、どうなってしまうのかとハラハラしどうしてある。なぜ魔法がなくなろうとしているのか?魔法が使えないということ、そしてドラゴンまでもが言葉を失うという恐ろしい事態が起こっている、しかしその原因はどうにも雲をつかむよう…けれど足の進む先、船の向かう先にあると信じて進む旅は、はやく終わって欲しい、どうか解決して欲しいとやきもきしながらも、この文量があるからにして深淵の深さをとてもよく現すことができているのだと思う。 それはさておき、やはりゲドの人柄が好きだ。仙人みたいに達観したことを言ってみれば、本来の姿は1巻の頃と何も変わらない、少し意地っ張りなところもある孤独が好きな船乗りだ。それがいい。そんな大人になりたいと思う。

Posted by ブクログ

2023/10/25

歳をとり、描写をおりありと思い描くことがかつてのようにできなくなった、面倒がるようになったことを感じる。それでもなお、ぼんやりとしたイメージで捉えつつも、最後まで読まずにいられないアレンとゲドの冒険と戦いの記録。 古びることのない警句に問いただされる気分に幾度もなった。 次巻も楽...

歳をとり、描写をおりありと思い描くことがかつてのようにできなくなった、面倒がるようになったことを感じる。それでもなお、ぼんやりとしたイメージで捉えつつも、最後まで読まずにいられないアレンとゲドの冒険と戦いの記録。 古びることのない警句に問いただされる気分に幾度もなった。 次巻も楽しみ。

Posted by ブクログ

2023/10/01

68歳の老人が読んだ所感 冒険活劇としてはおもしろかったが、「生と死」の問題としての深読みはできなかった。 「日本人が、結局死んでも生きても同じこと、いつ死んでもかまわないとか、金をもうけようが勉強しようが何しようが意味がないから死にたいというような、本当に無におそわれて死にたい...

68歳の老人が読んだ所感 冒険活劇としてはおもしろかったが、「生と死」の問題としての深読みはできなかった。 「日本人が、結局死んでも生きても同じこと、いつ死んでもかまわないとか、金をもうけようが勉強しようが何しようが意味がないから死にたいというような、本当に無におそわれて死にたいと言っているような人間の話は、なかなか西洋人には分かりにくい」と河合隼雄さんが言っていた。 つまり、死の概念が、キリスト教圏と仏教圏とは違うという話で、わらわれは欧米人より死というものを身近に感じているような気がする。深さが違うのかもしれない。われわれはファンタジーを元来もっている国に生まれたともいえないだろうか。 アメリカでは、ファンタジー本は現実逃避の手段で堕落していると映ると、そこが問題なんだとル・グインは他の著作で言っている。しかし、ル・グインにはファンタジー作家というバイアスがかかっているとおもう。 世の中はファンタジーを楽しむ「心に余裕のある層」と「心に余裕の無い層」とが同時にパラレルに同居している思う。それは時間的なズレと空間的ズレで平衡を保たれているのだ。 なんか私の言い回しが「ゲド戦記」になってきた!

Posted by ブクログ

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