商品詳細
内容紹介 | 亡くなった人「悼む」ために、全国を放浪する坂築静人と、人を信じることが出来ない蒔野が、北海道で出会う。蒔野は、静人の化けの皮を剥ごうと、彼の身辺を調べ始める。静人は、夫殺しの罪を償い出所した奈義倖世と行動を共にしていた。その頃、静人の母・巡子は末期癌を患い、静人の妹・美汐は別れた恋人の子供を身籠っていた。善と悪、愛と憎しみ、生と死が渦巻く人間ドラマが繰り広げられる。 |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2008/11/30 |
JAN | 9784163276403 |
- 書籍
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悼む人
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悼む人
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3.9
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はじめはなんだか暗い話だなと思いながら読んでいましたが、静人のお母さんの明るい人柄と末期癌ながら自分の死を受け入れていく様子に引き込まれていきました。 それと並行して、静人の悼む行為に至るまでの経緯や葛藤がだんだん分かってきてグイグイと引き込まれていきました。 静人の悼む行為は本...
はじめはなんだか暗い話だなと思いながら読んでいましたが、静人のお母さんの明るい人柄と末期癌ながら自分の死を受け入れていく様子に引き込まれていきました。 それと並行して、静人の悼む行為に至るまでの経緯や葛藤がだんだん分かってきてグイグイと引き込まれていきました。 静人の悼む行為は本当に苦しく、彼が解放されることを祈るばかりですが、彼がいるからと気持ちが安らぐ人もいるのがまた複雑です… 最後は涙が止まりませんでしたが、死は怖くないと思える話でした。
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用水路から遺体が発見されて〜とかいうニュースを聞くと気持ちが暗くなるが、そういう隣り合わせの死を知りながら毎日楽しく生きていることへの後ろめたさを静人が代弁してくれた。死への恐怖の本質=死の無個性化なんですよね。死者何人、みたいに数にさせられて忘れ去られるのは虚しい。 静人のよう...
用水路から遺体が発見されて〜とかいうニュースを聞くと気持ちが暗くなるが、そういう隣り合わせの死を知りながら毎日楽しく生きていることへの後ろめたさを静人が代弁してくれた。死への恐怖の本質=死の無個性化なんですよね。死者何人、みたいに数にさせられて忘れ去られるのは虚しい。 静人のように行動に移すことはできないけれど、心の中でそっと誰かの死を悼める人間になりたいと思った。 ちょっと納得いかなかったのは、注目されない人の死を覚えたいとか言う割にニュースや新聞で報道される死を訪ね歩いていたこと。一軒一軒家を回って亡くなったご先祖を悼むのじゃだめなのかい。 あと、静人ママのキャラクターがあんまり好かなかった……奈義さんが夫を殺した事の解釈の話もなんだか理解が追いつかなかった……ということで星は4つに。
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全国を放浪し、死者を悼む旅を続ける静人。静人を関わる周囲の人物の視点で物語が展開していく。さまざま死生観が匂い立つようだ。まだまだ人生中途の静人が未熟であることは仕方ない部分もあるけれど、静人の求めるもの、行き着く先が共感できなかった。
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