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沼地のある森を抜けて 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2008/11/27 |
JAN | 9784101253398 |
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沼地のある森を抜けて
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沼地のある森を抜けて
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商品レビュー
3.6
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沼地のある森を抜けて 先祖がぬか床を持って駆け落ちして以来、ずっと守られてきたぬか床。叔母の死をきっかけに、叔母のマンションと共にそのぬか床を継いだ主人公の物語と、ぬか床の中の酵母やら細菌やらから見た物語とが交錯しながら話が進んでいきます。 自分のアイデンティティ、命のはじまり、何故有性生殖か?、そして命は何を目指してどこにいくのか? こういった問いが詰まった(結局結論は出ませんが)難しい話を、ある程度の難しさを残してはいますが、エンターテイメントにしてしまう著者の力量はたいしたものだなあと思います。 ぬか床が呻いたり、ぬか床の卵から人が出てきたりと幻想小説っぽいところもありますが、「家守奇譚」のようにそちらが主ではないので、さらりと現実的に描かれていて、その点も面白いなと思いました。 ちょっと残念だったのが、「おおーこの構造は、”世界の終わりとハードボイルドワンダーランド”(村上春樹)だー」とものすごく期待したのですが、2つの物語の絡み方や収斂の仕方が今ひとつだったのが、期待が大きかっただけに残念です。 もうすぐお盆なので、自らの自出やご先祖さんのことを、無い頭で考えてみている竹蔵でした。 竹蔵
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親族から相続したのはぬか床。そのぬか床から現れるものは。久美と風野さんはぬか床の秘密を求めて「島」へと旅する。 ずっと以前に読んでいたのだけど、何か消化不良で心にひっかかっていた本。再読です。 梨木さんは、今のモノ・コトについて、その記録のページを一枚一枚めくるように思索を掘り...
親族から相続したのはぬか床。そのぬか床から現れるものは。久美と風野さんはぬか床の秘密を求めて「島」へと旅する。 ずっと以前に読んでいたのだけど、何か消化不良で心にひっかかっていた本。再読です。 梨木さんは、今のモノ・コトについて、その記録のページを一枚一枚めくるように思索を掘り下げていくのが得意な作家さんで、けっこうなナチュラリストでもあると思います。この本ではその科学的知識と命の進化から、生命とは何か、生命はどこから来るのか、という根源的な問いを深める作品でした。 確か前に読んだ時は「結局そこに落ち着くのか」みたいな、ちょっとしたガッカリ感を感じたのではなかったかと思いますが、まあ今回も、そこまで広げておきながら結論はそこかあ。という感想にはなりました。ただ、最後の誕生を言祝ぐ詩にはすごくグッときたのですが、これは多分このストーリー(落とし所)だったからこその効果だったんだろうなあ、と感じました。 しかし改めて読み返して感じたこととしては、梨木さんがすごく真剣に命はどこから来るのか、どこへいくのかについて向き合いながら書いたんだな、ということでした。共生説や受精になぞらえたサブストーリーなんかをみても、その思索のあしあとは迫力がありました。 同じく生命のゆくえについては「ピスタチオ」でもテーマにしていたと思うので、こちらも再読してみようと思いました。
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沼地のある森を抜けて 梨木香歩 ぬか床から人がってのでファンタジー?と思ってたら人が死んでるってのでホラー?そこからトラウマとかルーツ探し?と読み進めると、最後壮大な生命と再生の物語 この最後を読む為に今までの鬱々としたのがあったのね、と 言葉にできないほどにカタルシス凄い "解き放たれてあれ 母の繰り返しでも、父の繰り返しでもない。先祖の誰でもない、まったく世界でただ一つの、存在なのだから、と" もういないのに傷つけられた記憶と対人恐怖症だけ残ってる私には この本はとてもよかった この壮大な再生を言葉で表現して本で主人公と一緒に体験できるのがすごい ひっそりととても良い本ですと 万人向けではないかもしれないけど、こじらせてる大人にはオススメです
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