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風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2008/11/17 |
JAN | 9784003118238 |
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風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇
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風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇
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文学史で戦後文学に「無頼派」がある。「無頼」とは、辞書によれば「正業に就かず、無法な行いをする者、またはその行為」とある。つまり、きわめて反社会的な価値観である。 しかし、「青年期」は、ゲーテが「疾風怒濤の時代」と呼んだように、内面の葛藤の時期。その時期に、善良で社会規範に合う人...
文学史で戦後文学に「無頼派」がある。「無頼」とは、辞書によれば「正業に就かず、無法な行いをする者、またはその行為」とある。つまり、きわめて反社会的な価値観である。 しかし、「青年期」は、ゲーテが「疾風怒濤の時代」と呼んだように、内面の葛藤の時期。その時期に、善良で社会規範に合う人間像だけを求めるのは、大人の側の身勝手だ。青年を成長させるのは、無数の宿題よりも、全き一人旅であり、燃える恋であり、慣れぬ社会での労働だ。「無頼」の精神は、自己を模索する青年期にこそふさわしい。 坂口安吾は、新潟市出身。私は以前、同地の海浜にある彼の文学碑を訪れた。そこは、彼が中学校時代に学校をさぼって空を眺めた場所。そこに立つ、日本海を臨む石碑には「ふるさとは、語ることなし」とある。 「無頼」のもう一つの意味は、文字通り「たよるべきところのないこと」。「無頼派」の作家たちの身を削る人生とその創作は、何者にも頼らず、己だけを頼みにした者たちの壮絶さそのものだ。 いや、それも違うかもしれない。「私は、私自身の考えることも一向に信用してはいないのだから」(「私は海を抱きしめていたい」)。 自分自身の言葉を「虚偽」であり、生活も「虚偽」であるとする「私」は、「無償の行為」を想い続ける。しかし、息をひそめ、耳を澄ましても、私自身が何者かは見つからない。「いずこへ?いずこへ?私はすべてがわからなかった」(「いずこへ」)。(K) 「紫雲国語塾通信〈紫のゆかり〉」2011年6月号より。
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自伝的小説を集めたもの。『オモチャ箱』の主人公・牧野信一の作品を読みたくなった。 この作品群を読んだ後に、巻末の年譜を読むのがまた面白い。
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語れば語るほど自分の言葉になるような。然し、表面だけの偽善的な言葉のようにも思える。 もっと、思考に対する時間的密度が必要なのか。 そして、時間を経てものになった言葉たちは果たして真実のものなのか。 前を向き後ろを向き、右、左、さてここは何処か。私は何処へ向かってい...
語れば語るほど自分の言葉になるような。然し、表面だけの偽善的な言葉のようにも思える。 もっと、思考に対する時間的密度が必要なのか。 そして、時間を経てものになった言葉たちは果たして真実のものなのか。 前を向き後ろを向き、右、左、さてここは何処か。私は何処へ向かっているのか。 考えれば考えるほど暗い。 ただ然し、暗いこと、思い悩むこと、分からなくイライラすること、そんな類のものは何か次に進むための兆候があるのだろうと考え、希望は捨てず考え耽る。 ある時、顧みると人間に近づいているのかなという自分。 そしてまた考える。 坂口安吾、自己との全面対決。 その決意が読み進めると伝染し、結果そうなっている。 もっと、もっと自分を知りたい。 僕にとってそんな思いが強くなる本でした。
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