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水底の歌(下) 柿本人麻呂論 新潮文庫
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水底の歌(下) 柿本人麻呂論 新潮文庫

梅原猛(著者)

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水底の歌(下) 柿本人麻呂論 新潮文庫

990

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 1983/02/25
JAN 9784101244037

水底の歌(下)

¥990

商品レビュー

4.4

6件のお客様レビュー

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2023/08/26

下巻は真淵の人麿論を徹底的に検証する。著者の批判者は多いようだが、反対論は読んだ事ないが、著者の論には納得いく点が多いし、きっとどの時代もドロドロしていたんだろうなと思う。怨霊の力がその怨霊を拝める事で神として祀っていくという流れも納得出来る。過去も現在も未来も人間の根本的なとこ...

下巻は真淵の人麿論を徹底的に検証する。著者の批判者は多いようだが、反対論は読んだ事ないが、著者の論には納得いく点が多いし、きっとどの時代もドロドロしていたんだろうなと思う。怨霊の力がその怨霊を拝める事で神として祀っていくという流れも納得出来る。過去も現在も未来も人間の根本的なところは変わらないんだろう。しかし人麿論だけでなく万葉集はなぜ作られたかなど、周辺を総合的に理解していく事でしか真実には辿り着けないのだろう。そういう意味でも圧倒的な知識量を背景にグイグイ展開される人麿論は圧倒的だった。古代学にも興味が湧いた。あとがきも良かった。結局批判している人も対談に応じてないようで、何だかなと思った。色々勉強になった。

Posted by ブクログ

2022/05/25

契沖と真淵の万葉集理解、その伝統学説の常識を根底的に覆す日本古代史の大論考。江戸時代の国学者がロマン主義的な古事記や万葉集の定説形成、これに対して藤原不比等など政治権力蠢く律令制下欲望社会の暗黒面も含む現実に古代学を引き戻す、口承と文献を地道に渉猟し組み立てていく。怨霊史観の側面...

契沖と真淵の万葉集理解、その伝統学説の常識を根底的に覆す日本古代史の大論考。江戸時代の国学者がロマン主義的な古事記や万葉集の定説形成、これに対して藤原不比等など政治権力蠢く律令制下欲望社会の暗黒面も含む現実に古代学を引き戻す、口承と文献を地道に渉猟し組み立てていく。怨霊史観の側面もありゾクっとする。 人麻呂の年齢・身分・古今集の序文論について徹底的に批判し、先の茂吉批判も含め、作者独自の柿本人麻呂論を作り上げていく。発想の革新性、従来印象との違い、諄いところもあるが論理的体系的なキレの良さに引き込まれる。 学会の反応も解る気がする、最終的に今の史観はどうなっているのかも知りたい。 「神々の流竄」「隠された十字架」と3部作読まなければと思う。

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2019/08/05

再読。真淵、茂吉の人麻論を主に、誤謬を突きながら定説と言われてきた歌聖の、主に晩年人生を見事にひっくり返してくれます。たくさんの資料による提示、素直な解釈によってかえってすっきり血の通った人生の見えてくる面白さ。綺麗事じゃすまない古代史が血生臭く、それがまたもっと知りたい!と好奇...

再読。真淵、茂吉の人麻論を主に、誤謬を突きながら定説と言われてきた歌聖の、主に晩年人生を見事にひっくり返してくれます。たくさんの資料による提示、素直な解釈によってかえってすっきり血の通った人生の見えてくる面白さ。綺麗事じゃすまない古代史が血生臭く、それがまたもっと知りたい!と好奇心をつついてくれました。力でねじ伏せる論じゃないから大好き。

Posted by ブクログ

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