商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2008/06/25 |
| JAN | 9784150116675 |
- 書籍
- 文庫
警士の剣
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警士の剣
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商品レビュー
3.9
10件のお客様レビュー
3巻に来てようやく世界の輪郭がはっきりと見えてきた気がする。セヴェリアンの語り口が微妙に変化したのだろうか。それとも我慢してここまで読んできたおかげで本書のパターンが見えてきたのだろうか。 良いように取れば、これはウールスなる世界について段階を踏みながら読者に提示してきたウルフの...
3巻に来てようやく世界の輪郭がはっきりと見えてきた気がする。セヴェリアンの語り口が微妙に変化したのだろうか。それとも我慢してここまで読んできたおかげで本書のパターンが見えてきたのだろうか。 良いように取れば、これはウールスなる世界について段階を踏みながら読者に提示してきたウルフの手腕によるもの、なのかもしれない。どこかつかみ所のない散文詩的な一人称や、主人公の体験したものしか提示されないため中々見えてこない全体像、さらに一人称だからこそ可能な自己欺瞞や情報隠蔽などを巧みに使いこなすことで真実を覆い隠し、徐々に徐々に大ネタとなる核心に迫っていくという構成はきっと意図してのものなのだろう。さながら私はジーン・ウルフの掌の上である。 だがしかし(駄菓子菓子)!もう少し読みやすく、あるいは話のフックになる何かを提示してほしいとも思う。退屈だとも不快だとも思わなかったけれど、エンタメ性に乏しいのは事実なので。 今回のお話は筋だけ追うなら1巻と割と似ていて、拷問者組合の仕事の傍ら美女と出かけたり、惚れっぽい質のせいでまたもや組合の仕事を違反したり、追われる身となっててんてこまい。といった感じである。 なんというかセヴェリアンくんは結構ダメなところの目立つ主人公だと思う。 ・惚れっぽくてチョロい ・拷問者組合の掟をすぐ破る ・女心に鈍感 ・職権を乱用しがち ・名剣テルミヌス・エストに心奪われすぎ ・割と行き当たりばったり パッと思いついただけでも欠点はこれくらい挙げられる。てかまだ他にもあるし。駄目だこいつ……早くなんとかしないと……。 というかもはや仕事の規則を軽視しまくる主人公の様子を楽しむ小説に思えてきた。たぶん分別の無さがセヴェリアンくんの良いところなんですよ。知らんけど。 いやでもね、この巻の後半あたりから、セヴェリアンくんが自称する完全記憶能力が別の側面を見せ始めていて、記憶の中でこれまで彼が出会ってきた人(セクラ)と対話を始めたり、そこで伏線っぽいことを言ってたりもするんですよ。これって記憶についての話というより、時間の話のような気が……。すわ時間SFか!? とりあえず全てが片付くこととなる最終巻読みます。セヴェリアンくんの分別の無さを求めて。
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過去二作品と比べて、圧倒的に読みやすかった。解説を読んだ感じだと、1・2巻の読み辛さは、やはりウルフが意図したものだったんだな。これからの展開が楽しみ。
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『新しい太陽の書』第3巻。 解かれた謎もあり、更に深まる謎もあり。全4巻中の3巻ということで、かなりドラマチックな展開となった。 しかし、4巻の解説で、大森望が『セヴェリアン、もてすぎ』と書いていたが、果たしてこれは『モテている』と言えるのだろうか……?
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