商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 吉川弘文館 |
発売年月日 | 2008/07/01 |
JAN | 9784642056588 |
- 書籍
- 書籍
大飢饉、室町社会を襲う!
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
大飢饉、室町社会を襲う!
¥1,870
在庫あり
商品レビュー
3.7
9件のお客様レビュー
室町時代の大飢饉に焦点を当てて、当時の農民の生活や風俗について語られている。 農民たちはどのように考えて行動していたのかが少しわかるようになる。 金持ちが徳をため込んでいるから徳を放出させるために酒屋なんかを襲うというのは、現代では理解しづらい思考だけど当時としては筋の通った考...
室町時代の大飢饉に焦点を当てて、当時の農民の生活や風俗について語られている。 農民たちはどのように考えて行動していたのかが少しわかるようになる。 金持ちが徳をため込んでいるから徳を放出させるために酒屋なんかを襲うというのは、現代では理解しづらい思考だけど当時としては筋の通った考えだというのは面白かった。 現代の思考で中世の出来事を理解しようとすると、中世の人々は意味わからないことをすると思ってしまうが、当時の人々も当時の論理的思考で動いていたんだな。
Posted by
1420年の応永の大飢饉。約600年前、室町時代の京都周辺の大飢饉の状況を当時の文献から得られる情報をもとに再構築した異色の本。例えば「新米よりも古米のほうが取引価格が高のは古米の方が炊いた時に分量が増えるから」「飢饉で水不足になり別の集落に分水してもらう際に夜間だけ分けてもらう...
1420年の応永の大飢饉。約600年前、室町時代の京都周辺の大飢饉の状況を当時の文献から得られる情報をもとに再構築した異色の本。例えば「新米よりも古米のほうが取引価格が高のは古米の方が炊いた時に分量が増えるから」「飢饉で水不足になり別の集落に分水してもらう際に夜間だけ分けてもらうことを「夜水」と呼ぶ」「飢餓に襲われた大量の人々が京都に流入し餓死者が増えた結果、足の踏み場のないほどの死体が路上に溢れた」のような話が多い。室町時代という特異な時代を知るためには有益な本だけど誰もが楽しむかは疑問な本。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
時代が感性を相当に規定していると。日本人に限らず飢えてきた時代のほうがずっと長かった。p183当時を生きた人々の心性を当時の人々と同じ目線で私たちはもっと積極的にとらえることはできないだろうか。p196持てるものが出すべきだという素朴ながらも頑強な思想は、過酷な環境の中で生き抜いてゆかねばならない人々に、ついに生き抜くためのひとつの闘争のかたちをあたえることになったのである。もう為政者の徳政など待つ必要などない、私たち自身が徳政を実現すればいいことなのだ。 若いころに網野善彦を読んだとき違いが言語化できるといいのだけれど。
Posted by