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ハワーズ・エンド 池澤夏樹=個人編集 世界文学全集Ⅰ-07
3,520円
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2008/05/30 |
| JAN | 9784309709475 |
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ハワーズ・エンド
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ハワーズ・エンド
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商品レビュー
3.9
13件のお客様レビュー
「狭いながらも楽しい我が家」。榎本健一さんの「私の青空」の一節。私の好きな歌。もちろん多くの人は広い家に憧れるし、そっちの方がいいのは百も承知。だが「ハワーズ・エンド」ではそうでないものにもそれに負けない美しさがあることが読み解ける。だってラストでのヘレンの印象的な一言は、まさに...
「狭いながらも楽しい我が家」。榎本健一さんの「私の青空」の一節。私の好きな歌。もちろん多くの人は広い家に憧れるし、そっちの方がいいのは百も承知。だが「ハワーズ・エンド」ではそうでないものにもそれに負けない美しさがあることが読み解ける。だってラストでのヘレンの印象的な一言は、まさに「狭いながらも楽しい我が家」にこそ美しいものがあると言い得ていると思うから。 この物語が書かれたのは1908年から1910年。当時のイギリスは植民地政策により今のアメリカのように世界地図上の勢力分布でトップを走る一方で、国内ではロンドンへの人口流入に見られるような賃金労働者の増大と、それに伴う都市農村格差拡大や貧富の差が顕著化していた。そして世界の勢力争いが沸点に達する第一次大戦の前の話である。 そんな時代に、亡き両親が残した遺産で裕福な暮らしが保証されたマーガレットとヘレンの姉妹が主人公。時代を大きく動かしていた英国を舞台としながらも、2人の描写はあくまで静的。だが2人は静かなだけではない。あたかも英国が霧と雲とで灰色で覆われているだけではなく英国独特の四季の移ろいや美しさがあるのと同様に、フォースターは2人の内面を会話の巧みさや、まるで舞台芸術のような凝った場面展開で浮き出させる。 確かに私にとって2人の内面は素直に受け入れがたい。また素直に理解できない。しかしながら私は英国文学を学術的には知らないが、そこに日本文学とは異なる香気を感じた。 そもそも簡単に理解できない人物の内面が、直接的な読者への感情への訴えではなく、染み入るように読者の心に伝わってくるという味わいこそが、良質な文学作品の印ではないだろうか。これが英国文学の伝統かと、最終的にはその美しさにすっかり魅了された。 私は13ページにある次のマーガレットとジュリー叔母との会話で、もう引き込まれた。 --「でも、それならば、どうしてヘレンの所に行くの」 マーガレットは黙っていた。もし叔母に、自分がなぜヘレンの所に行かなければならないのか解らないならば、それをいうつもりはなかった。「わたしは妹を愛していて、それでこの際、妹の傍にいてやりたいんです」という気はしなくて、愛情というのは情熱よりも無口でもっと微妙な形で表現されるものなのである。もしマーガレットもだれか一人の男を愛することになったら、ヘレンのように公然とそのことを発表するに違いないが、今は一人の妹を愛しているだけだったから、同情の無言の表現によるしかなかった。-- この抜粋からも、私が「静的」と書くのがわかっていただけると思う。同時に、この物語の生き生きとした生命力も感じ取ってもらえるのではないだろうか。 この2人の行動が、最終的には実直なまでに古き良き英国の姿に収束していくという物語の展開は、私たち日本人にも多くのことを教えてくれる。すなわち、今日本で見られる多くの“日本の伝統の回帰”とは、時流や世間の雰囲気に安直に流されていて、歴史や自然といった長い年月で培われた本当の美しさを勝手な自己解釈で曲解し、目先の利益や金儲けに誘導されただけの、まったく“美しくない”伝統回帰である。そのことは世界文学好きな賢明な読者ならば容易に気づけるだろう。
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訳が違和感があることもあり、不勉強な私にはとても読みづらく一部よく分からないところもあり、読んでいて少ししんどかったのが残念です。少し哲学的な描写もあり、理解できたらかなり深みを味わえたんだろうなと思います。
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221209*読了 イギリス贔屓のため、イギリスが舞台であることだけで喜んでしまう。 上流階級で育ち、遺産で暮らすマーガレットとヘレン姉妹と、ハワーズ・エンドという家を持ち、いわゆる成金の一家との交流、そして愛。 違う環境で育ち、異なる価値観を持った人たちのやりとりが描かれていま...
221209*読了 イギリス贔屓のため、イギリスが舞台であることだけで喜んでしまう。 上流階級で育ち、遺産で暮らすマーガレットとヘレン姉妹と、ハワーズ・エンドという家を持ち、いわゆる成金の一家との交流、そして愛。 違う環境で育ち、異なる価値観を持った人たちのやりとりが描かれていました。 コメディを観ているような、茶番ぽい部分もあったりして、そこがこの小説の素敵な味付けに思いました。 こういうイギリスの文学はこれからも読みたいところ。
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