商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 羊土社 |
発売年月日 | 2006/02/15 |
JAN | 9784897068503 |
- 書籍
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小さな小さなクローディン発見物語
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小さな小さなクローディン発見物語
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商品レビュー
4.7
3件のお客様レビュー
もうすでにいろいろなところで紹介されていますが、昨年末に亡くなられた月田先生が、最後に遺された本です。先生がいかにしてタイトジャンクションの構成因子を次々と同定していったか、研究のヒストリーが語られています。この中で、研究分野を山にたとえて、皆が登ろうとしている山道を行っている...
もうすでにいろいろなところで紹介されていますが、昨年末に亡くなられた月田先生が、最後に遺された本です。先生がいかにしてタイトジャンクションの構成因子を次々と同定していったか、研究のヒストリーが語られています。この中で、研究分野を山にたとえて、皆が登ろうとしている山道を行っているときにふと小径が目に止まり、その先には他の人たちには全く見えていない未知の山の頂が見えた、というような話は、月田先生の独創性豊かな研究の歴史そのものであるだけに、非常に説得力があります。また「視力」や「(凡人の)独創性」といった話には感じるものが大きいです。一方で、そういったオリジナルな研究フィールドにおいても、論文投稿の場においては結構な駆け引きがあったということは今まで知らなかったので、非常に目から鱗でした。 月田先生の個性的な人となり、サイエンスが存分に感じられる本でした。読み終わったあと、ふと、Soud of Musicの" Clime Every Mountain"が思い出されました。映画とはシチュエーションはだいぶ違いますが、登るべき山(可能性)はひとつではない、自分を信じてまだ知らぬ山に挑戦せよ、というメッセージは同じな気がします。 Climb every mountain Search high and low Follow every byway Every path you know Climb every mountain Ford every stream Follow every rainbow Till you find your dream A dream that will need All the love you can give Every day of your life For as long as you live 研究をしている以上、自分がいなければできなかったと言われるような研究をしていきたいと思う人は多いでしょう。もちろん、競争の激しい分野で打ち勝つことに喜びを感じる人もいるでしょうが、そういった人とはが、実際には、自分なりの味付け、というところがいっぱいいっぱい、といった感じです。とはいっても、自分なりの味付けでも自分のアタマを使って研究する楽しみは十分味わえるし、日々それを楽しみに研究しているのですが、この本を読んで本当の楽しみ喜びはもう一段別のところにある感をあらためて強くしました。
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ポリクリでいらっしゃった勉強熱心な学生さん、珍しい苗字で記憶に残っていました。実験室の本棚でこの本を見かけ、もしやとページを捲るとやはりその方のお父様が書かれたようです。 灘から東大の医学部に進まれ、同じく東大の薬学部に通っておられた奥様(美人!)と共に研究を続け、オクルディン...
ポリクリでいらっしゃった勉強熱心な学生さん、珍しい苗字で記憶に残っていました。実験室の本棚でこの本を見かけ、もしやとページを捲るとやはりその方のお父様が書かれたようです。 灘から東大の医学部に進まれ、同じく東大の薬学部に通っておられた奥様(美人!)と共に研究を続け、オクルディン、クローディンを発見するまでの道程。iPSの山中教授同様、偶然に出会った幸運を見逃さない能力(セレンディピティ)を持ち、動き回り(実験の意)、「視力」を磨いた人だけに見えるもの。 この本を読んで改めて灘の教育の凄さが分かったような。膵臓癌で死を覚悟され、書き遺されたこの本は、『さて、紙面が尽きてきました。時間も尽きてきました。尽きたさんの「小さな小さなクローディン発見物語」そして、短かったような長かったような研究生活を終わりにしましょう。さようなら。お元気で。』と締められています。52歳、早すぎる。まだまだやりたいことがあったでしょうに。 同志として、また夫婦として連れ添われた美智子さんの文が悲しく、まだ17歳だった息子さんへのメッセージにも胸打たれました。お父様の背中を見て育ち、同じ医学の道に進まれたのか…。
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学部三年生の時に、月田先生のクローディンに関するご講演を奈良女子大学で聴いたことが、研究者として生きることを自分に決断させた、と言ってよい。肝心のクローディンについての内容はあまり覚えていないが、「凡人がいかにして天才と戦うか」についての月田先生の考えは、今でも参考にさせて頂いて...
学部三年生の時に、月田先生のクローディンに関するご講演を奈良女子大学で聴いたことが、研究者として生きることを自分に決断させた、と言ってよい。肝心のクローディンについての内容はあまり覚えていないが、「凡人がいかにして天才と戦うか」についての月田先生の考えは、今でも参考にさせて頂いている。 この本はいつ書かれたものなのだろう、、と思いつつ読み進め、フライング気味に謝辞とあとがきに目を通してしまったが最後、もう涙無くしては読み進められない一冊。
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