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青ひげの花嫁 ハヤカワ文庫
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青ひげの花嫁 ハヤカワ文庫

カーター・ディクスン(著者), 小倉多加志(訳者)

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青ひげの花嫁 ハヤカワ文庫

726

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 1982/11/30
JAN 9784150704094

青ひげの花嫁

¥726

商品レビュー

3.2

6件のお客様レビュー

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2010/05/28

H・M卿シリーズ。人…

H・M卿シリーズ。人間消失の謎に卿が挑みます。ディクスンらしさがよく出ている作品です。

文庫OFF

2024/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1946年発表の本書、扱われているテーマは連続殺人鬼物。文中にも言及されているが、1800年末から1900年当初にわたって、イギリスを初め、各国ではクリッペンやスミス、ドゥーガル、ソーン、ディーミング、マニング夫妻、ランドリュー、グロスマンといった連続殺人犯の手による犯行が頻発しており、本作はそれらの事件に影響を受けているらしい。 そして本作では予め連続殺人鬼の正体は明かされた上で、11年後、それが一体誰なのかという視点で物語は展開する。 このテーマについてカーの行った料理法は絶品である。 新進気鋭の演出家の許に送られてきた匿名の脚本を契機に、俳優に田舎の町に行かせて、ロージャー・ビューリーなる殺人鬼になりすまして、殺人鬼の心理を摑ませようというのである。 いやあ、面白いね。 しかもその俳優ブルースが、ホテルの記帳の際に、ロージャーとわざと書いて、消すような素振りを見せる演出の凝りようだから、徐々に読者はブルースが本当はロージャーの仮の姿では?と疑いを抱くようになっていくのだ。 そして町中に殺人鬼がどうやら来ているらしいという噂が流れ、惚れられた娘の父親に殺人鬼では?と疑われる中、ホテルの部屋に死体が現れる。しかもその死体が11年前の唯一の殺人の目撃者ミルドレッド・ライオンズというサプライズ。 この辺まではもうはっきり云って作者の術中にまんまと嵌り、クイクイとページを捲らされた、のだが・・・。 そこから煩雑になってしまったなぁ。 死体を前にそれぞれの登場人物が好き勝手に動き回って―それ自体はいいのだけど―、収拾がつかなくなり、最後には軍の戦闘訓練施設跡なんかがいきなり舞台になって、カー特有の怪奇色に彩られた中での悪党との対決。 いきなり本格推理小説から通俗小説に移った感がし、戸惑った。 ロージャーの正体はいつもながらこちらの予想と違ったが、カタルシスが得られるほどでもなかった。本作で私が求めたのは、犯人がいかにしてミルドレッドの死体をブルースの部屋に運んだかという点にあったのだが、本作ではそこに主眼は無く、ミルドレッドがどこで殺され、どこに隠されていたかに置かれていた。このトリック(ゴルフ場のバンカーの中に埋める)こそ、カーが使いたかったものだろうけど、真相としては小さい。 設定の面白さに結末が追随できなかった。作中で演出家が殺人鬼を扱った匿名の脚本の結末に納得が行かないと述べているが、ある意味、この小説に関するメタファーかなと思ってしまった。

Posted by ブクログ

2014/12/29

何度も結婚しては妻を殺害していると思われるロージャー・ビューリー。最後の事件が起きてから11年がたったころ、とある舞台俳優のもとにロージャー・ビューリーによるものと思われる 脚本が届く。登場人物の誰が連続殺人犯ロージャー・ビューリーなのか?殺されたと思われる妻たちが見つからない理...

何度も結婚しては妻を殺害していると思われるロージャー・ビューリー。最後の事件が起きてから11年がたったころ、とある舞台俳優のもとにロージャー・ビューリーによるものと思われる 脚本が届く。登場人物の誰が連続殺人犯ロージャー・ビューリーなのか?殺されたと思われる妻たちが見つからない理由は?そして新たな事件が発生し…。 タイトルからしてゴシックホラーなミステリだと思ったのですが、なんとびっくり笑える本格ミステリでした。愛すべき探偵にとんでもない展開。謎に満ちた連続事件の真相は利にかなっている上に殺人犯の真理として実際に起こりそうに思えます。ロジャー・ビューリーの正体はしばらく信じられなかったけれど、説明されてみればそういう心理が働いて全くおかしくない。シリアルボーンキラーがなぜ人を殺すのか、みたいな漠然とした理屈よりよっぽど納得もいきます。謎の一部は被害者には申し訳ないもののかなり滑稽。そもそもその着眼点おかしいから!でも当たってなくもないんですけど…。あり得なさと自然さのバランスがちょうどよく取れていて心から楽しめました。名探偵がなかなか話を進めてくれなくて、分かってることだけでもいいから教えてよ!とやきもきするのすら面白い。 訳が古くて読みにくいところはありますがそこに味わいも感じられて、翻訳ものっていいな、と改めて実感しました。

Posted by ブクログ

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