商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 平凡社 |
発売年月日 | 2008/02/08 |
JAN | 9784582766356 |
- 書籍
- 新書
機関銃の社会史
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機関銃の社会史
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機関銃は南北戦争において本格的に使用されるようになった。それ以前から、機関銃の開発は理論上可能であったが、さまざまな面で実現が難しかった。そんな中、当時のアメリカは機械や工場といった大量生産技術、産業化が進んでいたことから、ヨーロッパ諸国よりもいち早く機関銃の作り出すことができ...
機関銃は南北戦争において本格的に使用されるようになった。それ以前から、機関銃の開発は理論上可能であったが、さまざまな面で実現が難しかった。そんな中、当時のアメリカは機械や工場といった大量生産技術、産業化が進んでいたことから、ヨーロッパ諸国よりもいち早く機関銃の作り出すことができた。またヨーロッパ諸国の軍隊組織が有していた伝統(一対一、名誉の死、勇気、覚悟など)をアメリカは引き継いでいなかったことも大きく影響を及ぼした。実用的なものであれば積極的に利用するという風潮があったため、機関銃がアメリカにおいて進展した。ちなみに、ヨーロッパでは植民地遠征や先住民の虐殺の際、市民が機関銃を使用しており、それが原因で、軍の間では戦争で使用するにふさわしくない武器だと見なされた。
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機関銃が戦争そのものの質に変革をもたらしたと考えてはいたが、具体的にはどうだったのか知りたくて手にした本。 産業革命の工業の発展を背景に開発されたものの、戦争での活用を当時の軍が頑ななまでに拒んだのが意外でした。 第一次世界大戦で機関銃の有用性というか、無いと話にならない事が証明...
機関銃が戦争そのものの質に変革をもたらしたと考えてはいたが、具体的にはどうだったのか知りたくて手にした本。 産業革命の工業の発展を背景に開発されたものの、戦争での活用を当時の軍が頑ななまでに拒んだのが意外でした。 第一次世界大戦で機関銃の有用性というか、無いと話にならない事が証明されているにも関わらず、軍上層部は事実から目を背け続けるところでは、価値観の根本的な変革への拒絶を続ける人々の前では、多くの兵に犠牲が出ている現実も、データで示される事実も意味が無いのだなと思いました。 第一次大戦後、短機関銃が開発されるものの軍からは必要とされず、民間へながれギャングの主力武器となってしまったり、第二次世界大戦の時は既に戦争の主役は戦車になっていたりしますが、主要兵器としての需要は高く、機関銃の技術的発展はまだまだ続いています。 近代から現代にかけて、個々の人権を尊重する思想が発展しているにも関わらず、兵器の殺傷力は増していき、それがもたらす破壊の前では人命は消耗品となる矛盾に皮肉を感じます。
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十九世紀半ばに開発された機関銃、この革新的兵器がいかに戦争の様態を、ひいては思考様式そのものをも変えてしまったかを示した一冊。 とにかく機関銃を前にした軍隊の頑迷固陋さが印象的です。歩兵や騎兵突撃と機関銃がぶつかりあえばどうなるかは明白。ですが当時の軍上層部がそれを全く理解出来...
十九世紀半ばに開発された機関銃、この革新的兵器がいかに戦争の様態を、ひいては思考様式そのものをも変えてしまったかを示した一冊。 とにかく機関銃を前にした軍隊の頑迷固陋さが印象的です。歩兵や騎兵突撃と機関銃がぶつかりあえばどうなるかは明白。ですが当時の軍上層部がそれを全く理解出来ず、それどころか機関銃そのものを軽蔑し相手にもしなかったというのは信じがたいほどです。読んでいて思わず天を仰ぎたくなりました。 先人がいかに過ち、そして多大な犠牲を払ってようやく機関銃の価値を見出していく過程は示唆に富みます。この点だけでも読む価値はありましょう。価値観そのものをひっくり返しかねない技術を「あんなの大したことない」と鼻で笑うのは我々全てにありがちなことですから。 機関銃の歴史や植民地と機関銃の関わりについても多くを割いており、読み応えあり。機関銃という革新的な発明、ひいては技術そのものが社会に与えた影響がいかに甚大であるか実感できます。 科学技術が思考様式を、文化すらを変えるプロセスを追体験出来る一冊。お勧めです。
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