商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2008/01/19 |
JAN | 9784062143998 |
- 書籍
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二つの月の記憶
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二つの月の記憶
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商品レビュー
3.9
24件のお客様レビュー
女優・岸田今日子さんによる短篇小説集。 岸田さんといえば独特な雰囲気を持つ「個性派女優」で、ミステリアスを超えて少し不気味な役柄を演じるイメージがあったのだけど、その像にぴったり合った作品群でした。 ミステリアスで、ファンタジックで、エロティック。 その要素が絡み合った個性が爆発...
女優・岸田今日子さんによる短篇小説集。 岸田さんといえば独特な雰囲気を持つ「個性派女優」で、ミステリアスを超えて少し不気味な役柄を演じるイメージがあったのだけど、その像にぴったり合った作品群でした。 ミステリアスで、ファンタジックで、エロティック。 その要素が絡み合った個性が爆発していて、だけど雰囲気は静か。 ひとつひとつがごく短い、超短篇にも近い7つの短篇集なので、そんなに時間はかからず読み切れるけれど、余韻がすごかった。 全部よかったけれど、表題作と、「オートバイ」「逆光の中の樹」がとくに好き…と言いつつやはり選べない。 岸田さんは2006年に亡くなっていてこの本の刊行は2007年なのだけど、ジェンダー問題にも触れたお話もあって、時代を先取りされていた方なのだな、と。 でも「問題提起」とかではなくあくまで物語の中の一要素としてあるのが、自然でとても心地よかった。
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傷だらけの天使の綾部貴子役で出ておられたな。古びた蓄音器から流れるドイツ語の音楽とともに。なんだか神秘的で、ドキドキしていた。どんな書斎で、どんな文机に座り、どんなペンを持ってこれを書かれたのだろう?壁にはどんな絵が掛けてあったのかな?ドキドキしながら読み進めた次第。
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とにかくとっても好きな作品。官能的でありながら幻想的であり、すごく危うくて繊細な世界が静かに静かに書かれていて、脳がすーっと冷える感覚がした。 特に私が好きだったのは表題作の「二つの月の記憶」と「K村やすらぎの里」。子どもの頃のふとしたきっかけで生まれたようなほのかな恋心が、...
とにかくとっても好きな作品。官能的でありながら幻想的であり、すごく危うくて繊細な世界が静かに静かに書かれていて、脳がすーっと冷える感覚がした。 特に私が好きだったのは表題作の「二つの月の記憶」と「K村やすらぎの里」。子どもの頃のふとしたきっかけで生まれたようなほのかな恋心が、縺れに縺れて狂気じみていく様にひたひたと怖さを感じる。岸田さんの他の作品も読みたくなった。
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